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まばたきでウソがわかる? 心理学が示す「意外な見抜き方」

内藤誼人(心理学者)

2026年06月29日 公開

良好な人間関係を築くためにあると効果的なのが「人の心を読む力」。心理学者の内藤誼人さんは著書『10秒で本音を見抜く心理術』にて、ウソをついている人の態度について言及しています。その意外な見極め方について、同書よりご紹介します。

※本稿は、内藤誼人著『10秒で本音を見抜く心理術』(PHP文庫)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

ウソは「まばたき」に出る

こちらが何らかの質問をしたとき、もし相手のまばたきがピタッと止まるなら、それはウソをついているサインかもしれません。

たとえば、「消費税だけでもおまけしてくださるわけにはいきませんか?」と質問したとき、相手がまばたきを止めて、「うう~ん、難しいと思いますね。うちの会社では、基本的に値下げには絶対に応じないようにと上からキツくお達しが出ていますから......」などと答えるようなら、絶対にムリというわけではないのかもしれないな、と考えられるわけです。

英ポーツマス大学のシャロン・リールは、26名の実験参加者を集め、13名には自分のことや仕事に関して本当のことだけを話してもらい、残りの13名にはウソの話をデッチ上げて話をしてもらいました。その場面をビデオに録画させてもらい、まばたきを測定してみると面白いことがわかりました。

一般に、ウソをつくとき、人間はパチパチとまばたきを増やすと思われておりますが、リールの実験では、ウソをついているときには「まばたきをしない」という逆の結果が得られたのです。

 

ウソをつくと、人は一瞬「無反応」になる

ウソをつくときには、インチキな話を急いで頭の中で作り上げなければなりません。意識を集中し、頭をフル回転させなければならず、まばたきも止まるのです。そして、ウソの話が終わった瞬間から、またまばたきの回数は元通りになります。

したがって、相手がウソをついているのかどうかを知りたいのであれば、相手が話す言葉の内容ではなく、まばたきのほうに注意を向けましょう。「ちょっとあなた、浮気してない?」と質問をぶつけたとき、相手のまばたきが止まり、それから返答するようなら、おそらくは浮気をしています。必死に頭の中で作り話をこしらえているのでしょう。

だいたい普通の人なら、5秒に1回くらい、まばたきをするものです。したがって、これよりも大幅にまばたきが減っているように感じられるのなら、おそらくはデッチ上げの話をしている可能性があります。

相手の話の内容に注目してしまうと、事実を話しているのか、ウソなのかを見抜くのは難しくなってしまいます。まんまと相手に騙されてしまうこともあるでしょう。したがって、話の内容がウソかホントか知りたかったら、ただ相手の目を見つめてまばたきの回数に注目したほうがよいのです。

 

やたらと饒舌になる人ほど、信用してはいけない

ウソをつく人は、しどろもどろになってうまく話せなくなる。読者のみなさんは、そんなふうに思っているのではないでしょうか。

けれども、事実は逆。むしろウソをつく人は、「立て板に水」のように、スラスラとよどみなく話すようになります。

詐欺師の人がそうですね。警察官や税務署員などの「なりすまし詐欺」の実際の音声テープを流しているニュース番組を見ると(ネットでも動画を見つけることができます)、よどみなく話しています。「宮城県警○○課の○○と申します、本日、お電話させていただいたのは、あなたの銀行口座が犯罪に不正利用されていることがわかりまして......」とペラペラとよくしゃべっていることがわかるはずです。

 

ウソをつく人ほど、よくしゃべる

ウソをつく人は、とにかくしゃべりまくります。英ポーツマス大学のアルダート・フライは、73名の看護学生に、看護の仕事の内容について、本当のこととウソのことを話してもらい、そのときの話す単語数を測定してみました。

その結果、本当のことを話すときには平均130.23語だったのに対して、ウソを話すときには142.11語となりました。単語数が増えたのです。

ウソを話す人は、ウソだと思われないように、「たくさん話しすぎてしまう」傾向があると言えるでしょう。よりリアリティのある話をデッチ上げようとするため、どうでもいいような話を付け加えてしまうのです。

ちなみに、ウソをつく人は、話すスピードも速くなります。おそらくは頭の中にある作り話を一気に口に出したいと思うからでしょう。演技の素人が、覚えたセリフを一気にしゃべろうとするのと同じです。したがって、そういう点に注目しても、ウソをついているかどうかを見抜くことができます。

こちらが何も聞いていないのに、聞いていないことまでペラペラと話すような人は、やはりウソをついている可能性が高いと言えるでしょう。

販売や営業に携わる人は、感心するほどにペラペラとよくしゃべりますが、そういう人ほど胡散臭い感じがします。お客さまのほうも、饒舌な販売員ほど警戒しますので、本当はもっとゆっくりと話したほうがいいのではないでしょうか。「ウソっぽい」と思われたくないのなら、「立て板に水」のような話し方はやめておいたほうがいいのです。

著者紹介

内藤誼人(ないとう・よしひと)

心理学者/立正大学客員教授

慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。[有]アンギルド代表。社会心理学の知見をベースに、ビジネスを中心とした実践的分野への応用に力を注ぐ。その軽妙な心理分析には定評がある。『人は「暗示」で9割動く!』(だいわ文庫)など、心理に関する著書多数。

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