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生き方

「痩せたら着る」は卒業。体型に合うサイズがない世界に泣いたモデルの逆転劇

曽和美佑(YouTuber)

2026年10月09日 公開

他人の言葉や評価に振り回されず、「自分軸」で心を丁寧に扱う生き方を提案します。日本のファッション業界が抱えるサイズ問題に立ち向かい、今の自分を肯定しながら理想の服作りに挑んだ実体験を公開。「今の私」を楽しむことを諦めない人へ贈るエッセイです。

※本稿は、曽和美佑著『世の中、顔か?』(クロスメディア・パブリッシング)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

自分を大事にする習慣

他者という脅威と、自分という軸

人は、本質的に孤独な存在だ。あなたはあなた、私は私。
個人として独立した存在であり、意識を完全に共有することはできない。

それでも私たちは、家族や学校、社会の中で人とつながることを学び、共存の中で傷ついたり、悲しんだりする。

そして人生の悩みのほとんどは、人間関係に集約される。
自分という存在は、その人間関係の中で揺れながら形作られていく。

さらに私たちは、身近な人間関係だけでなく、知らない誰かの一言にさえ、心が揺らぐようになってしまっている。
それほどまでに、誰かの言葉は脅威だ。
だからこそ、他人の言葉に振り回されないための自分の軸が必要だ。

 

自分の機嫌は自分でとる

もし、自分の中に「軸」がなかったらどうなるか。
他人の機嫌が自分の存在価値になり、他人の評価が存在意義になる。
誰かに拒絶されたら、自分を全否定してしまう。
そのたびに誰かに癒してもらおうとしても、思った通りに満たされなければ、さらに深く落ち込むだろう。

自分の感情が全て他人よがりになってはいけない。
そして何かあったときは、自分の機嫌は自分でとれたほうがいい。
自己完結できるほうが圧倒的に幸福度は高く、回復も早い。

私たちは本来、唯一無二の存在だ。
では、その「私」という存在に、一番優しくできるのは誰か。

最終的には、「自分」しかいない。
だから私が、私自身を一番大事にする必要がある。

 

自分を丁寧に扱う

自分を雑に扱っていると、社会との関わり方もどこかゆがんでいく。
自分が雑に扱うので、他人からも雑に扱われる。
それに慣れてしまうと、雑な対応に違和感さえ抱かなくなっていく。

自分を丁寧に扱っていると、それが自分の当たり前になる。
他人から雑な対応をされると「嫌だ」と感じ、「これはおかしい」とはっきり伝えられる。
どこまでは大丈夫で、どこからは嫌なのかの境界線を引くことができる。

これが、自分を大事にするという「態度」だ。
私は私の一番の味方でいる。
その感覚を何度も積み重ねることで、少しずつ、揺るぎない人生の基盤ができていく。

だから私は、痩せて誰かに褒められることで満たされようとは思わない。
誰かと比べることもない。

 

みんながお洒落を楽しめる社会へ

『Mサイズが小さい』のは、私のせい?

私は現在、『la farfa』という雑誌(今はWEBのみ)のモデルをしている。
今の自分を否定せず、おしゃれを楽しもう。自分を楽しもう。
そんなメッセージが込められた媒体で、私の大好きな場所だ。

モデルをやっていて痛感することがある。
それは、日本のファッション業界における「サイズ」の問題だ。
一度は思ったことがないだろうか。
「これがMサイズなの?」と。

日本のファッションブランドは、私たちに合うサイズの洋服を提供しているのではなく、消費者に「ブランドのサイズに体型を合わせろ」と言わんばかりに感じることがある。

「いや、それはあなたが太っているだけでしょ」という声も聞こえてきそうだが、そんなあなたには想像できるだろうか。

買い物に出かけてどの洋服を見ても自分に合うサイズがないことを知ったときの、このやりきれない気持ちが。
「あなたは規格外の体型だから、合うサイズはないよ」と否定されているような気分になる。
『la farfa』では、大きいサイズのブランドを一気に集め、お客様がお買い物を楽しめるイベントを毎年開催している。

しかし、毎年開催しても大きいサイズを展開するブランドは一向に増えない。
来場者の数に対して、供給があっていないように感じる。

私にとって一番辛いのは、誰かが見た目を理由に何かを諦めてしまうことだ。
見た目が理由でできないことなんてない。履いてはいけないスカートなんてない。
「痩せてから」「整形してから」と今の自分を否定して未来にかけるのではなく、今の自分のままで、楽しんでほしいのだ。 

今のままでも好きな服を着て、お洒落はできる。
そう言い切りたいのに、提供される服がなければ意味がない。

洋服は、ただ身に纏って終わりではない。
お気に入りの服に袖を通した瞬間から、なんだか気持ちがふわっと踊り出す。
何を着るかで、その日の幸福度さえも劇的に変わっていく。

お気に入りの服や化粧を纏うだけで、気持ちが変わるのだ。

 

もう、体型のせいで諦めない。

そんな想いから、私はいつもお世話になっているブランド『HONEY MI HONEY』さんにある提案をしてみた。
『HONEY MI HONEY』は、18年続く、ガーリーで大人っぽいブランドだ。
私はありがたいことに、5回もコラボレーションをさせていただいている。 

通常は普通サイズしか展開していないけれど、『la farfa』の読者のために、大きいサイズを作ってコラボレーションしてくれないか、と頼んでみたのだ。

多くのブランドは「イメージが崩れる」「大きいサイズのブランドだと思われたくない」という理由で、断られる場合も多い。
けれど、『HONEY MI HONEY』社長の箕島さんは、二つ返事で「やりましょう」と言ってくれた。

こうやってブランドが協力してくれることは、計り知れない意味があると思う。
そしてコラボレーションの服をお披露目したとき、「提案してくれてありがとう」「すごく嬉しいです」とお礼のメッセージが何通も届いた。
ないなら作ればいい。
「まだまだこれから楽しいことがたくさんあるよ」と伝えたい。

著者紹介

曽和美佑(そわ・みゆう)

YouTuber

1999年生まれ。和歌山県出身のYouTuberで、「そわんわん」の愛称で親しまれる。友達に話すように語りかける動画が話題になり、「お友達系 YouTuber」として20 代〜40代まで幅広い視聴者に支持を得ている。ポジティブで飾らない生き方が「なんか元気出る」「癒される」と人気。著書に『すべてはウチらの頭の中に』、『そしてウチらはつながっていく』(共に KADOKAWA)などがある。

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