なぜかすべてうまくいく“1%の人”だけが実行している習慣
2013年11月22日 公開 2024年12月16日 更新
《PHP文庫『なぜかすべてうまくいく1%の人だけが実行している45の習慣』より》
[言葉]
うまくいっている1%の人は、プラスの言葉を意識的に使っている
うまくいっていない99%の人は、マイナスの言葉を無意識に口にしている
「『あ、また、ダメだ』とか、『チッ、あと一息だったのに』なんて、単なる口グセ。そんな大きな問題ではないでしょう?」
前項を読んでそう思った人もいるかもしれません。
でも、「言集は単なるコミュニケーション手段。意思伝達や情報を伝えるツールに過ぎない」と考えているなら、それは間違い。
言乗にはそれ以上の大きな力があります。言葉は人の思いにさまざまな意思や思考、感情さえも刻み込み、周りの人だけでなく、言葉を放った自分さえも動かしていくのです。
美しい言葉を使えば美しい思いが、力強い言葉を使えば力強い思いが、汚い言葉を使えば汚い思いがそのまま伝えられ、その方向に向かって、行動が始まります。
そう言われれば …と思い当たる人もいるはずです。
かなり自信を持って取り組んだ仕事。それなのに、途中で一瞬「あ、あせる。手がすべったらどうしよう」と自分にしか聞こえない声でつぶやいてしまった……。いちばんの難所はなんとかクリア。でも、「もう大丈夫だ」と思った瞬間になんと手をすべらせて万事休す!
うまくいかない人はたいてい、「うまくいかなかったら、どうしよう」「失敗しそうな予感がする」「あの人は感じが悪い」「この仕事は自分に向いてない」「ああ、疲れたなあ」「もう、イヤになっちゃった」というような否定的な言葉が口グセになっているものです。
同じ状況でも言葉を変えれば思いが変わる。そして、その逆もありなのです。
「疲れたなあ」「もう、イヤになっちゃった」と言いたいときには、「この仕事をクリアすれば自信がつきそうだ」「あと一頑張りしよう」「今日はよく働いたから、ごほうびに少し早めに終わろうか」と言うようにする。
同じ状況でも発想を切り換えれば、言葉はこれほど変わります。その結果、思いが変わり、やがて行動が変わる……のよいサイクルが回り始めます。
初めは意識的に、よい言葉、美しく響く言葉、明るい言葉を特に選んで使うようにしましょう。
よい言葉とは、自分の気持ちがほっとしたり、どこからともなく元気が出てくるような言葉。そういう言葉を使っていると自分でもとっても心地よいものです。そして、状況は何も変わらないのに、不思議なくらい元気な気持ちになり、その結果、もっと元気に次の行動に移れるようになります。
人は習慣の生き物なので、これはすぐに習慣として定着します。
★1%の人になるために―― うまくいく言葉だけを使う
[評価]
うまくいっている1%の人は、自分の満足感を大事にする
うまくいっていない99%の人は、他人からの評価を気にする
人が自分をどう思っているか。
気にならない人なんかいないと思います。
心や思いの法則性について学んできた私も、他人の評価がまったく気にならないわけではありません。本を出版すれば、当然、読者の評判が気になりますし、Facebookにメッセージを発信すれば、どんなコメントが返ってくるか、やはり気になります。
でも、他人からの評価にそう振り回される必要はありません。本当の評価は自分でする。これが大事なのです。
他人が行なう評価は他人の尺度、他人の価値観がものさしになっているもの。でも、人生はあくまでも、自分自身のものです。他人の評価で一喜一憂しても、自分の本質的な満足には繋がらないことも多いのです。
求めるべき本質的な「結果」は自分の心が肯定すること。これでよかったと自分が心底満足すること。これが、評価の大原則です。
たとえば、社内昇進試験の点数が80点だった。満点の100点に20点も足りない。だから、自分はダメ人間でしょうか。
人は、試験の点数のために生きているわけではありません。点数はよいにこしたことはないでしょうけれど、点数に振り回されて生きなければならないほど、人生はつまらないものではありません。
「80点? よく頑張ったじゃないか。でも、まだ上の点数がある。次はもっといい点を取れるように頑張ろう」
こう考えれば、同じ80点が大きな満足感をもたらします。同じ80点が自分にとっては最高の評価に変わるのです。
80点はいまの自分が力いっぱいやった結果なのだ! と受け止めれば、最高の満足感、幸福感を得られるでしょう。
他人の評価を気にしなければ、自分をもっと高めようというモチベーションは生まれないという反論もあるでしょう。
私は、もっと自分自身を信じています。現状から後退していく、現状に停滞していると、必ず「このままじゃあダメになってしまう」「もっと自分を引き上げていこう」という気持ちが湧いてくるものです。「自分はダメだ」「オレには価値がない」と思う人からはこういう気持ちは湧いてきません。
結果を正しく評価できるのは自分だけ。心の奥底に満ちてくる思い、それを感知できるのは自分だけです。
自分で下す評価の指標は点数ではなく、満足感、幸福感が高いか、低いか。目指す目標は、深い満足感、高い幸福力の持ち主になることです。
★1%の人になるために―― 周囲の評価にとらわれない
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