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疲れない身体を作る食習慣「4つのポイント」

池谷敏郎(池谷医院院長/医学博士)

2014年12月01日 公開 2024年12月16日 更新

ランチは牛丼やラーメン。夜は接待でお酒を飲み、ストレス解消のために週末の夜は深酒……。こんな生活を送っていると、いつの間にか脂肪も疲労も蓄積してしまいます。

「メタボ対策こそが疲労回復にも役立つ」と話す池谷敏郎氏が、疲れない食習慣について解説します。

※本稿は、『THE21』2014年12月号総力特集「「疲れない」仕事術」より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

無理に我慢せず、タイミングや食べ方を工夫しよう

どんな食習慣が身体に疲れをもたらすのか。その答えは、ズバリ「食べすぎ」です。

食べすぎると、無駄な脂肪がついて身体を動かしづらくなります。肥満と運動不足は睡眠の質の低下も招き、日中の眠気や倦怠感の原因となります。

また、肝臓に脂肪が沈着した「脂肪肝」の状態は、代謝や解毒作用に悪影響を及ぼし、倦怠感や疲労感を招く危険性もあります。

現代人は、普通にしていても食べすぎ状態に陥りがちです。結果、メタボリックシンドロームや、そこから発生する生活習慣病のリスクも高まっています。

対して、腹八分の食習慣と適度な運動でスリムな体型を維持している人は疲れにくく、病気のリスクも少なく過ごせます。つまり、疲れない身体作りは「メタボ対策」と同じ方法で実現できるのです。

実は私自身も30代の頃はメタボ体型で疲れやすい体質でしたが、その後食事の改善によって減量に成功、現在は多忙でも疲れない身体になりました。

その経験を通して知ったのは、「3食しっかりバランスの取れた食事を」などといったいわゆる「教科書どおり」のノウハウを実行するのは難しいということ。

理想を追いすぎると、ストレスが溜まって投げ出したくなるものです。無理なく続けられる方法を取るのが一番です。

 

「1食だけ」でも変えていくことが大切

具体的には、3食すべてをヘルシーにしようとせず、「1食だけ」抑え目にすること。たとえば、ランチが糖質・脂質たっぷりのものであれば、夜は炭水化物を抜く。逆に、夜に飲み会の予定があるなら、朝や昼は野菜を意識的に摂りつつ量を控えめにします。

また、「脂っこいものは一切食べない」などと極端な我慢をするより、素材や調理方法を工夫するのが賢い方法。

料理に使うサラダ油は「nー6系脂肪酸」が含まれていることが多く、これは善玉コレステロールの値を下げる作用があります。

代わりに「nー9系脂肪酸」を含むオリーブオイルを使用すれば、善玉コレステロールに悪影響を与えないで悪玉コレステロールの値を下げる効果が期待できます。炒め物などに大いに活用しましょう。

塩分も、摂りすぎるとむくみによる下半身の倦怠感を招くので、注意が必要。醤油や味噌は減塩タイプに切り替え、塩もハーブやスパイスを混ぜ込んだ「ハーブソルト」にすると摂取量を効果的にカットできます。

食べるタイミングも大事です。脂肪を身体に溜める働きをする「BMAL1(ビーマルワン)」というたんぱく質は、朝と夜に多く、昼に少なく分泌される性質があります。

中でも一番分泌量が少ないのが、午後2時。ここで少し遅めのランチをしっかり食べて、その代わり朝と夜を控えめにする方法を取れば、太らず疲れない身体作りに役立ちます。

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疲れない身体を作る食習慣のポイント

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