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相手の本音をうまく引き出す“省エネ質問術”

おちまさと(プロデューサー)

2011年07月19日 公開 2024年12月16日 更新

複数ならまだしも一対一では何を話したらい良いか分からない…雑談が苦手という人は「自分がしゃべらなくてはいけない」と考えていることが多い。しかし、そもそも雑談の目的は相手と友好関係を築くことにある。トークに自信がなければ、ムリせず自分は受け身に徹して、相手に大いに語ってもらえばいいのである。本稿では、相手の本音を引き出す"ぶっちゃけ力"を紹介する。

※本稿は、おちまさと著『相手に9割しゃべらせる質問術』(PHP新書)より一部抜粋・編集したものです。

 

自分からぶっちゃけてカミングアウト

「ぶっちゃけ、どうなんですか?」

こんなふうに質問しても、人はそうそう腹を割ってくれるものではありません。相手がぶっちゃけないなら、自分からぶっちゃける。これが近道です。

「もう、聞いてくださいよ。めちゃくちゃ腹が立ってるんです、ぼく」

すると、ほぼ100パーセントの人が「何かあったんですか?」と開いてくれます。「それがですね......」と、ここで興奮ぎみにぶっちゃける。われながらかなり口が悪いなと自覚できるくらいまで話してしまう。ウソはいけませんが、多少は大げさでもいいと思います。

友人どうしの会話でもよくありませんか。「こんなひどい目にあった」「こんな赤っ恥をかいた」と言うと、「オレのほうがもっとひどいよ」と、ちょっと競い合いたくなる気持ち。相手が言うなら、自分だって言いたいという心理。

それと同じです。自分からカミングアウトすれば、相手も「いや、わかるなあ。ぼくもね......」と胸の内を話してくれるはずです。ただし、本気でぶっちゃけなければ信頼してもらえません。

「ここまで腹を割ってくれたのか」と思うからこそ、相手も安心して自分のことが話せるのです。計算づくでは、逆に相手に引かれてしまいます。「ぶっちゃけ=正直」でもあるのです。

業界の話で恐縮ですがテレビやラジオでの、芸能人や、いわゆる文化人との対談となると、ときおりNG事項を言い渡されることがあります。事務所やスタッフから「ここは聞いてはいけない」「この話題にふれてくれるな」などと事前通告されるのです。

とくにいま現在、ワイドショーや週刊誌で騒がれている渦中の人となると、周囲はピリピリムードです。ところが周りが神経質になっているだけで、当の本人はさほどじゃないことが多いのです。

こちらが「ぶっちゃけ=正直」態勢でいると、相手のほうから「ほんとうは、これ言えないんだけど......」などと前置きしつつ、内情を話してくれることもあるのです。

スキャンダルを暴くのは、ぼくの仕事ではありません。だから話してくれたからといって、それを放送に乗せるわけではありません。ただ、こういったかたちででも、いったん相手の心のカギが開くと、あとは次々とその人のいろいろな魅力が聞き出せる。"ぶっちゃけ力"がものを言うのです。

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"そもそも力"で相手の核心に近づく

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