50代になると、子育ても落ち着き、ようやく自分の時間を自由にもてるようになります。そんな中、同じアラフィフでも、毎日笑顔でいきいきと人生を愉しんでいる人と、不運ばかりに見舞われ暗い顔をして過ごしている人と分けれます。
そこにはどんな違いが隠れているのでしょうか。古神道数秘術家の中井耀香氏に話を聞きました。
※本稿は、『PHPスペシャル』2016年12月増刊号の特集《50代から好転する「いい生き方」》より一部を抜粋したものです。
50代から人生を楽しく生きる秘訣
50代になると、いきいきと毎日を過ごす人と、不運なことが次々と舞い込む人とで、はっきり明暗が分かれます。
人は、ご先祖様が生前に善い行ないをして増やしてくれた徳を持って生まれてきます。それはご先祖様が用意してくれた貯金のようなもので、その徳によって50歳まではのほほんと生きられます。
しかし、徳を消費してばかりで自分で積んでおかないと、50歳で底をついてガクッと運気が落ち、「私の人生、どうしてこうなっちゃったの?」ということに見舞われます。
「徳が切れたかも……」というような不運が続いたら、人様に尽くしましょう。
ある人が私に、「あなたは、人を励ます生き方をしているね」と言ってくださったことがありました。
「ただ必死で生きているだけなのに?」と驚きましたが、「それならば……」と単純な私は、「大丈夫だよ」「あなたならできるよ」「頑張りなよ」「やりなよ」と意識して人を励ますようになりました。
すると、誰かに背中を押してほしいと思っている人がたくさんいることに気づきました。それからは、一歩踏み出せない人を見つけるたびに励まし続けています。
徳を積む「励ます」「癒やす」「慰める」
励ます、癒やす、慰めるということは誰だってできるし、お金も物も必要ありません。
誰かがブログやSNSで「すごく落ち込んでいる」ということを書いていたら、「私もそういうときがあったよ。でも大丈夫だよ」という一言を書き込むだけでいいのです。
それで人の苦しみを救うことができたら、大きな徳を積むことになります。困った人に手を差し伸べず、「大丈夫」の一言も口に出せない人に、幸せな人生などありません。
そしてもう一つの徳積みアクションは、知らない人を褒めること。「こんな丁寧に紅茶を入れる人は初めて」とカフェの店員さんを褒めたり、初めて会った人や電車で席を譲った人に「笑顔が素敵ですね」「そのブローチ素敵ですね」と言ってみてください。
知らない人に話しかけるのは勇気のいることかもしれませんが、褒められた側は「知らない人に褒められた」とうだけで1日中いい気分でいられます。
1日10人褒めるということを1週間続けるだけで徳はどんどん積み上がり、小さなミラクルがあなたに起こるはずです。
人にダメ出ししたり、偉そうに説教するなんて不徳なことは絶対にしないでくださいね。「人は人、自分は自分」というのが大前提。
そのうえで相手をリスペクトできるようになると、人との関係はどんどん良くなり、素敵な人たちに囲まれた50代になります。