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1000人以上の夢実現をサポートしたプロコーチが明かす「自分を信じる力」とは?

久野和禎(プロコーチ)

2017年01月28日 公開 2017年01月29日 更新

他人のモノサシを外す

「自分を信じる力」の2つ目の条件となるのは、「他人のモノサシは関係ない」ということです。

ここにも、「ゴールがある」という前提が関わってきます。

ゴールは皆、それぞれに違います。一人ひとりの人生で何を重要ととらえ、どこにゴールを設定するか、他の誰かとまったく同じということはありえません。

それぞれに違うゴールを設定しているのですから、自分のゴールを他の人のゴールと比べたり、競争したりするのは無意味です。それに、自分でやりたいことをゴールにしているのですから、そこに他人の声をさしはさむ必要などないでしょう。

これは、「和をもって貴しとなす」日本人が苦手とするところかもしれません。「空気を読む」ことが重視され、「他人がどう考えようと自分はこうする」とはなかなかいいにくいものです。

とくに真面目な優等生タイプの人は「他人のモノサシ」に従って「~でなければならない」と物事をとらえる傾向が強く、周囲からどう評価されるかで自分の価値が決まる、と思っているケースが多いようです。こうした人々は、他の人と自分を比較して、「自分はダメだ」と落ち込んでしまいがちです。

けれども、「自分を信じる力」の定義である「自己の能力に対する自己評価」を思い出してみてください。

基準となるのは、「自分」以外の誰でもないのですし、価値は他人が決めるのではなく自分で決めるのです。

「無意識くん」から「他人のモノサシ」を外して、自分自身の頭で考えられるようになることが「自分を信じる」ための強力なパワーとなることを、ぜひ知っていただきたいと思います。

皆さんのまわりにもいるかもしれませんが、何かにつけて他人と自分を比較してしまう人は、実は誰かと比較をするたびに自分自身を傷つけています。「他人のモノサシ」を自分にあてはめて自分を評価しようとしたときに、本来自分でもっているべき自分の人生のハンドル(もしくは操縦桿)を手放してしまうことになるのです。

たとえば、私のクライアントさんの中には、コーチングを受けると決めてからも「オリンピックの金メダリストが受けるような高いレベルのコーチングを受ける資格が私にあるのだろうか?」と思う方もいます。

それは、その方の「無意識くん」が現状維持を求め、「コーチングを受けてしまうと現状が変わってしまって困るので、受けないほうがいい」と思わせようとしていることの表れなのですが、「金メダリスト」と自分を比較する必要など、少しもありません。

「自分が必要だと思ったからコーチングを受けることにした、そして不安な気持ちを抱えつつも、私とのセッションの場に足を運ぶことができた。それこそ、あなたが現状を乗り越えた証ですよ」

そう話すと、クライアントさんたちは皆、はっとした表情になります。

その気づきは、やがて「自分を信じる力」へとつながっていき、「自分を認めて、リミットを外せるのは他の誰でもない自分でしかない」と思えるようになっていくのです。

あなたの人生はあなたのものです。「他人のモノサシ」で自分を測ることをやめて、自分のモノサシで生きるようになることが、「自分を信じる力」を高めるための絶対的な条件となります。

 

本記事は久野和禎著『思い描いた未来が現実になる ゴールドビジョン』(PHP研究所刊)より一部を抜粋し、編集したものです。

著者紹介

久野和禎(ひさの・かずよし)

プロコーチ

コノウェイ株式会社代表取締役。一般社団法人コグニティブコーチング協会副代表。プロコーチ。
1974年、横浜市生まれ。東京大学経済学部卒。筑波大学MBA(International Business専攻)。幼少期をサンフランシスコ、中学高校生時代をロンドンで過ごす。大学卒業後に起業し、2社を並行して経営した後に人材系企業を経て、複数の外資系大企業(タイコエレクトロニクス〈米〉、フィリップス〈蘭〉、ビューローベリタス〈仏〉)で多様なマネジメントポジションを担う。その後、ProFuture を経て、2015 年12 月にコーチングを軸としてコンサルティングを加えたサービスを提供する総合経営支援企業、コノウェイ株式会社を創業。全米で数多くの企業・組織に導入されているルー・タイス氏の手法と、苫米地英人氏から学んだ認知科学の知見を融合させ、独自の目標実現メソッド「ゴールドビジョン・メソッド」を開発。大企業役員、中小企業社長、マネージャー、現場のビジネスパーソンまで幅広い対象のクライアント層に対してコーチングを行なっており、グループ、マンツーマンで1000人以上に対してのコーチング実績を有する。企業に対しては、個々の強みを活かしながら組織にハイパフォーマンスカルチャーを醸成・定着させることを得意とする。テンプル大学にて認知心理学(コーチング)の講義を担当。

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