「メールの添付ファイルをすぐに開く人」が評価される理由
2019年04月24日 公開 2023年02月07日 更新
優先順位を決定するために「仕事を見る」
優先順位をつけるときに大事なのは「仕事を見る」ということです。「仕事を見る」とはどういうことでしょうか?
例えば、Excelで表を作るという仕事を頼まれたとします。
お願いしたほうは、実は10分程度で終わる仕事だと思ってお願いしていたりします。
ですが、受け取った側は「今忙しいので、明日まで待ってもらえますか?」と返したりします。
仕事を依頼する側と依頼される側のこの認識の齟齬は、依頼する側が仕事の内容を正しく伝えられていないからということもありますが、依頼される側もきちんとその仕事の内容を確認せず、なんとなくのイメージで受けてしまっていることによって発生します。
このようにして依頼された仕事に手をつけてみると「思っていたよりすぐに終わってしまった」などという経験はないでしょうか?
反対に、引き受けた仕事が当初の予想よりもボリュームのある大変な仕事だったということもあるでしょう。
仕事を依頼されたとき、仕事が生じたときに、その場ですぐに仕事を「見る」という作業を行うことで、早く終わらせることができるものはパッとすぐに返してあげることができますし、負荷の大きな仕事を安請け合いしないというクセがついていくのです。
いわば、仕事の「味見をする」といった形で、頼まれた仕事を5分でいいからちょっとやってみると、その仕事の完成までにどの程度の時間と労力が必要になりそうかある程度のイメージを固めることができます。
例えば、皆さんは添付ファイルのついたメールが届いたら、すぐに添付ファイルを開いていますか?
これができていない人は意外と多いのですが、すぐに確認するだけで時間の短縮につながりますし、出来事のコントロールがしやすい状態にもなっているのです。
「見る」の4ポイント
それでは「見る」について、もう少し細かく見ていきましょう。
ポイントとして下記の4つが挙げられます。
【1】自分でやる仕事か、他の人にお願いしたほうがいい仕事か
【2】時間がかかる仕事か、すぐ終わる仕事か
【3】創造性が求められる仕事か、作業ですむ仕事か
【4】周囲を足止めする仕事か、自分への影響のみの仕事か
この4つのポイントから仕事を分別することで、優先順位の高い仕事を切り分け、そこに取り組むことが可能になります。
それぞれについて説明しましょう。
【1】自分でやる仕事か、他の人にお願いしたほうがいい仕事か
仕事を見た段階で、「これはこの人にお願いしたほうがいい」となったら、その部分を分けます。その時点で仕事量が減るので効率的ですし、出来事の管理もできます。
さらには、「この部分はすみませんがお願いします」などと言って、依頼してきた相手に頼んでしまうという手もあります。これもタイムマネジメントが上手な人はよくやっています。
【2】時間がかかる仕事か、すぐ終わる仕事か
もしすぐ終わりそうな仕事の場合は、その場でやってしまったらいいと思います。
目安として15分以内ですぐに終わらせることができる場合は、すぐやってしまったほうが効率的です。一方で、15分以上かかると想定される場合は、予定を組んで対応します。
その場合ToDoリストに残ることになりますが、リストに載る項目を増やすことはストレスにつながりますので、すぐに終わるような仕事は抱え込まないほうがよいでしょう。
【3】創造性が求められる仕事か、作業ですむ仕事か
これは時間の選び方の問題です。一般に、作業的な仕事は午前に、創造的な仕事は午後にやるといいと言われます。また、創造的な仕事は場所を選ぶ必要もあります。デスクでやるのではなく、少し外出して行うとか、外部の人を巻き込むとか、そういう判断が必要です。
仕事の中身を踏まえて、どの時間をその仕事に充てるかを考えましょう。
【4】周囲を足止めする仕事か、自分への影響のみの仕事か
自分だけで完結する仕事ではなく周囲の人々の仕事を止めてしまうような場合には、優先順位をを上げなければなりません。
この4つの観点を意識して、目の前の仕事を見ることで、出来事の管理がしやすくなっていくはずです。