モラルが高く、失敗を恐れない(自立・自由度の高い) フェロー(社員)の力で、超高齢社会の難題に挑む豊泉家グル―プ
2019年06月06日 公開 2019年06月07日 更新
「個客第一」がら「フェロー第一」を徹底、実践!
――信念をもって人を育てておられることが、よくわかりました。フェローの皆さんの成長を、強く望んでおられるのですね。
田中 そもそも我々の経営では「フェロー第一」を徹底させています。何よりもフェローが大切で、「個客第一」ではありません。一方でフェローには、「お客様第一、個客第一でやってほしい」とお願いしています。マネジメント層とフェローで、このような役割分担をしているのです。
そして「フェロー第一」を実践するため、「楽しく、幸せを感じる」「自分らしさを失わず、健康に、素直に生きる」職場をつくろうと、全員参加の「フェロー経営システム」を展開しております。
一番の目玉は、社会福祉法人における「リフレッシュ・セブン」という7日間の連続休暇です。これを全フェローに導入し、年に2回、上期・下期でそれぞれ7連休を必ずとるよう、徹底していますが、おかげさまで大変うまく運用ができております。
その要因は「豊泉家モラル」にあります。各フェローが周りのフェローのことを思いスケジュールを譲り合ったり、休んでいる人の分まで頑張ってフォローするから、成り立っているのです。
「正月やゴールデンウィークに休みたい」とお互いが主張しあったら、制度が成立しません。特にベテランが若い人に譲っている姿をみると、私も嬉しい気持ちになりますね。
介護事業には14のチームがありますが、それぞれがチームごとに「リフレッシュ・セブン」を運用しています。どうしても上手く回らないときには他チームに応援を頼んで、他チームのフェローの協力を得て、穴埋めするなどチーム間連携も行っています。
――ゆっくり休暇をとれば、フェローの活力も増し、仕事へのモチベーションも上がり、生産性も高まっていくことが期待できますね。
田中 モチベーションのアップという点で言うと、当グループでは表彰を多く行っています。「フェロー大賞」では1,500名のフェローの中で、一番フレンドリーだとか、利他の行為が多いという項目で月間賞を選出し、1年間の積み重ねをもとに大賞を決めて、表彰するのです。
また、フェローの職場環境の整備にも力を入れています。わが社にはCCO(チーフ・カルチュラル・オフィサー)という役職があり、全建物のデザイン、内装・外装、照明器具の選定など、CCOが責任を持って監修してくれています。
そして各ホームや施設を5年に一度は必ずリノベーションします。「明るく、清潔に」というコンセプトに基づいて気持ちよく、明るく働ける環境づくりに取り組んでいます。もちろん、ご利用者、ご入居者の方々も元気になることは間違いありません。