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社会

「それ、Excelのマクロで処理できますよね?」の一言に苦悶する人々が”抱える事情”

大澤正彦(AI研究者)

2020年02月28日 公開 2022年02月22日 更新

 

「コストが高くてできない」のだったら解決できる

最近、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)が話題です。自分がパソコン上でよくやっているルーティンワークの作業を自動化できるシステムで、汎用性があるため価値が高いとされています。

RPAは、パソコン上での定型的な作業を自動化できます。データ入力から、市場調査、メール送信など、さまざまなことに使えます。汎用性が高いシステムですから、導入する企業が増え、交通費の精算などの面倒な作業をRPAに置き換える会社が増えています。

私が3年前くらいに講演で話したときには知っている人はほとんどいませんでしたが、いまは、講演のときに聞いてみると、3〜5割くらいの人は知っているかなといったところです。最近は、新聞などでもよく取り上げられています。

AIについて考えるときに、技術的にはできるけれどもコストが高くてできないのか、そもそも技術的にできないのかという異なる論点があります。

コストが高くて実現できない部分を解決するのは、高い精度ではなく、高い汎用性です。一つの技術でどこでも使えるものができれば、大量生産によってそのコストは大幅に下がります。

汎用性には、非常に大きな価値があります。AIを社会に実装していくときには、技術の精度だけでなく、汎用性もカギになるのです。

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