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生き方

ボトルに「ありがとう」と書いて水を飲む…"がん"の恐怖と戦う人の一変した日常

刀根健(とね・たけし)

2020年03月06日 公開 2020年07月04日 更新

 

ありとあらゆることを試して気持ちを鎮める

陶板浴は毎日朝晩2回必ず通っていた。毎日2回ずつ時間いっぱい入っていたら、受付の方から注意されて以降1回25分程度にした。

漢方の先生から処方されていた漢方薬はもちろん毎日服用し、そのとき教えてもらった湯気を吸うことや顎のマッサージも毎日続けていた。湯気を吸うことは、後に高性能の加湿器設置に進化した。

他にもカラーブリージングを始めた。色の呼吸だ。金色とかピンク色とかをイメージして肺に吸い込み、その色が浸み込んで肺を癒していくイメージをする。これも日課になった。

先日習った自強法も毎日気づいたときに20〜30分時間を取ってやるようにしていた。対策アイテムが一つでも増えることが心強かった。

そして毎朝、必ず体温を測るようになった。がんは低体温を好むという。35℃台が一番よくないそうだ。測りはじめたとき僕の体温は36.1℃だった。どうにかしてこれを36.7℃くらいまでもっていきたい。

毎日の陶板浴のほかに毎日湯船に浸かることにした。お湯の温度は約40℃に設定し、時計を持ち込んで20分お湯に浸かる。湯船の中でも血行をよくするために念入りに全身を揉みほぐした。

湯船で全身をほぐしながら「僕は治る、僕は治る」「僕の免疫力は最強だ、僕の免疫力は最強だ」と呪文のように繰り返した。言霊のパワーで自分に暗示をかける。毎日20分は唱え続けた。

揉むということで言えば、"爪もみ"も始めた。本で読んだその日から即実行。腹式呼吸も始めた。横隔膜を動かして内臓に刺激を与える。とにかく固まった身体を柔らかくする。

日光浴も始めた。天気がよい日は必ず20〜30分は太陽の光を浴びることにした。毎日午後10時には布団に入ることにした。睡眠中に免疫細胞が活性化すると本で読んだからだ。早めに寝ることで、免疫細胞が活性化している時間を延ばすのだ。

長年の仕事とジムで疲労が蓄積していたのか、毎日10 時間以上眠ることができたことには自分でも驚いた。

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それでも襲ってくる恐怖に抵抗し続ける日々

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