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くらし

インスタで大人気の「下味冷凍」 料理を劇的に変えるその効果とは?

石澤清美(料理家)

2020年09月20日 公開 2023年07月27日 更新

 

ネット上で激増中の「下味冷凍レシピ」

食材にあらかじめ醤油や味噌などの調味料で味をつけて冷凍をする「下味冷凍」が流行している。

2019年11月にクックパッド株式会社から発表された「2019食トレンド大賞」大賞に「下味冷凍の肉おかず」が選ばれたことかわもわかるように、大きな注目を集め続けて、またインスタグラムでは #下味冷凍の投稿が6万件を超えている(2020年9月現在)。

クックパッド株式会社のサイトによると「肉や魚など、素材に調味料を合わせ、保存袋などの袋や容器に入れて冷凍保存しておく「下味冷凍」は、作りおきブームの中で2016年ころから注目されはじめ、今年ついに大賞を獲得。その人気の理由は、便利さにある。

調理前の下処理をすませているため、あとはそのまま加熱するだけ。日持ちし、かつ準備時間もほぼかからないため、忙しい平日のごはん作りを楽にしてくれるアイテムとして重宝されているという。

そして今年に入っての新型コロナウイルス感染症の拡大により、スーパーに行く回数を減らさないといけない、外食が減って自炊が増えている、3食家族が家で食事するために膨らむ食費を抑えたい、などの理由から「下味冷凍」レシピの需要は高まる一方のようだ。

 

 

「下味冷凍」がここまで注目を集めている理由

そこまで人気を集める理由は何なのだろうか? 下味冷凍レシピを紹介している料理研究家の石澤清美さんによる書籍『下味冷凍スピードおかず』では、下味冷凍のメリットを紹介している。同書より、その要点を挙げてみたい。
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・毎日、毎食のごはん作りを劇的にラクになる
生の食材と調味料を袋に入れて味つけしてから冷凍した「下味冷凍」はおかずの素。買い出しに行けないほど忙しいとき、うっかり食材を切らしたときにも「下味冷凍」ダネがあれば大丈夫。その安心感が、日々の食事作りのストレス軽減につながる。

・長期保存できるから食材のまとめ買いできる
食材をそのまま冷凍するより「下味冷凍」は約1カ月長く保存できるから、味も鮮度も落とさず長くおいしさがキープできる。安売りのときにまとめ買いすることもでき、食費節約にもつながる。

・下味をつけるとヘルシーになる
調味料や香味野菜に漬けることで肉がやわらかくなったり、魚の臭みがとれたり、おいしさがアップ。時間とともに味はしっかりしみるため、少なめの調味料で済むこともあり、減塩につながる。

・凍ったまま調理可、味つけ済みで調理時間の時短になる
下ごしらえしてあるから、忙しいときでもパパッと完成。半解凍や凍ったまま調理できるメニューもあるため、時短効果は絶大。すでに味つけ済なので調理の手間を必要最小限に抑えられる。

・料理が苦手な人でも簡単に味が決まるので美味しく上手につくれる
そのまま加熱すれば食べられるタネばかりだから、レシピどおり材料を袋に入れて冷凍するだけで、おいしいおかずが作れる。

・フードロスをなくしてエコな暮らしを実現できる
食品ロスを国民一人当たりに換算すると"お茶腕約1杯分(約132g)の食べもの"が毎日捨てられていることになる日本。買った食材を「下味冷凍」で保存すれば無駄はなくなる。それが、私たちにできるエコの第一歩だ。

(参考:消費者庁WEBサイトhttps://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/education/ )

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「豚ひき肉のオイスターしょうゆ味」の下味冷凍パック

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