わが子を「恐怖や被害」に遭わせたくないなら…早く教えたい「同意」という心構え
2020年11月26日 公開 2023年01月18日 更新
子どもが温かい人間関係を築いていくために、「同意」の大切なポイント
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返事がハッキリしている場合もあります。
顔中をしかめて、「ヤだ!」と言われることもある。
一方、満面の笑みに諸手を挙げて、「いいよおお!」と返されることも。
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そんなときは、わかりやすくていいですよね。では、こんなときは?
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相手に聞いても、返事がハッキリしないこともある。
・「いいよ」と答えたけどおびえている
・ふるえあがってだまったまま動けない(フリーズ状態)
・肩をすくめる
・別の話をはじめる
こんな子たちは「同意している」のかな?
「してない!」
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そう。子どもでもちゃんとわかるはず。相手の反応が、ハッキリとした「同意!」でなければ、そこでストップ!やめるべきです。
じゃあ、こんなときはどうでしょう?
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巨大な熊が、小さなネズミを思い切り威嚇しています。
「おまえのチーズをよこせ!」
「OK! あげるからやめて!」
だれかが相手を力ずくで「同意」させても…
それはホントの同意じゃない!
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力で相手の「バウンダリー」をぶちこわし、「からだの自己決定権」を奪って、自分の希望は満足できたかもしれません。でも、それは相手に、取り返しのつかない「こころとからだの傷」を負わせているのです。
そのときは必死で実感がなくても、ダメージは残り、簡単には消えません。長年にわたり、その子(人)を苦しめることもあります。そうした経験を多くの当事者が口にしています。
まわりの人をそんな目にあわせて大切にしない人を、誰が大切にしてくれるでしょうか? 力や立場で支配しても、安心や安全は遠のき、温かい関係を作るのは難しくなるでしょう。大切な子どもには、そんな人生を送ってほしくないですよね。
そうならないためにはどうすればいい? 簡単です! 「同意」に大切な2つのことをちゃんと行うことだけでいいんです!
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同意には、大切なことが2つある。
1.自分がどう思っているか、相手に話すようにしよう!
「おどりたい気分だ!」「すっごくつかれた。なにもしたくない!」
「あれ、やってみたいな!」「ぼくはやりたくない」
ヒント:はっきり言う。直接言おう!
(何度も言っているうちに、上手に言えるようになるよ!)
2.相手の気持ちや想いをよく聞くようにしよう
「食べてみなよ!」「いらない!」
「そう? じゃあ食べちゃう!」(無理強いはしない!)
なぜなら、キミがぜんぜん気にしないことでもとってもイヤな気持ちになる人もいるからね。
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自分を大切にするように、相手を大切にできる。それが結局は、人間関係の基本ではないでしょうか? それを具体的に理解するためのキーワードは3つでしたね。
1.自分は大切な存在だと知る = 「からだの自己決定権」を知り、お互いを守る
2.自分と相手の間にある境い目を示す「バウンダリー」を自覚し、尊重する
3.お互いの気持ちを確認し、「同意」がなければやめる。
小さいときから、そして大人になっても変わらず大切なこの「3つのキーワード」。大切なお子さんにぜひ、プレゼントしてあげてください。きっと、一生の宝物になりますよ!