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くらし

“収納グッズ”を揃えて満足…「片付けられない人」に共通する特徴

米田まりな(整理収納アドバイザー)

2020年12月24日 公開 2024年12月16日 更新

年末になると、モノを捨てたり、整理する機会が増える。「何となく大事だから残そう」「これはどこに保存しようか悩む」などと悩んだ末にモノが捨てられず、結局片づかなかったという人もいるだろう。

東大卒「整理収納アドバイザー」の米田まりな氏によれば、片づけに必要なのは「気持ちよりシステム」。「モノを捨てられないメンタル」を変える必要はないという。そこで本稿では、システマティックに整理・整頓するために欠かせない「3つの視点」を紹介する。

※本稿は、『集中できないのは、部屋のせい。東大卒「収納コンサルタント」が開発! 科学的片づけメソッド37』 (PHP研究所)より抜粋・編集を加えたものです。

 

「誰が見ても、どこに何があるかがわかる状態」が理想

片づけには「コツ」があります。

「データを整理するように」片づければいいのです。

トヨタ式「5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾しつけ)」に代表されるように、職場がどれだけ整理整頓されているかによって、その組織の生産性は変わります。

皆さんの職場でも、PC上のデータやキャビネットの書類を整理する社内ルールが設けられていたり、スタッフを雇って管理したりしているのではないでしょうか。

誰が見ても、どこに何があるかよくわかる。みんな忙しそうに働いているのに、つねにオフィスが片づいている。そんな状態こそが、「生産性の高い職場」と呼べるのです。

個人の場合も基本は同じです。まるでPC上のデータを整理するかのように、部屋を片づけていけばいいのです。

片づけの際に意識しておきたいキーワードは、「アーカイブ(一時保存)」「シンプル(引き算)」「シェア(共有)」の3つです。

1つずつ見ていきましょう。

 

捨てる前に仕分ける

まず、「アーカイブ」とは、主に書類や電子データの整理に使う言葉です。「すぐに使う予定はないけれど消したくないデータを、専用の保存領域に移し、保管すること」を意味します。

たとえば、Gmail の受信トレイを整理したいとき、メール自体は削除をせずに、重要度・緊急度の低いメールを横にスワイプして、アーカイブ(一時保存)します。日頃使うフォルダ上では「見えない」ようにしながら、いざ必要になった際は「すべてのメール」を開いて、再度見ることができます。

これと同じ要領で部屋を片づければいいのです。

部屋の片づけでは、多くの方が「仕分け」と「捨てる」を同時に行なおうとします。しかも両方を一度にやりきろうとするから、片づけがストレスフルなものとなり、挫折してしまうのです。

そこでデータと同じように、「まずはモノを時系列にアーカイブする」「機会を改めて、捨てる」。このように2段階に分けて行なえば、ストレスなくスピーディーに片づけを進めることができます。

「やっぱりあのTシャツは捨てたくない!」と後で思ったとしても、一時保存していればクローゼットに戻すことができます。その場で「捨てるか捨てないか」悩まなくていいので精神的にもかなりラクになるのではないでしょうか?

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片づける前に収納グッズを買わない

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