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“コロナ禍”も影響か…『鬼滅の刃』が「知らないとヤバイ」レベルにまで流行した要因

小新井涼(アニメコラムニスト)

2021年01月14日 公開 2021年07月21日 更新

 

アニメファン以外への接触チャンス

原作漫画の話題が増え始めたことに加え、この時期の特徴的な出来事に、“アニメ・漫画ファン以外の一般層”にも『鬼滅の刃』という作品や、その人気が知られる機会が増加したことがあります。

ひとつの原因として考えられるのが、タレントの椿鬼奴氏が連載開始当初からの大ファンであることがバラエティ番組で周知されたことを筆頭に、その後人気が広がるにつれ、田村淳氏や加藤浩次氏といった著名人が次々と本作に手を伸ばしていると話題になったことです。

このことは、それを見てすぐに手を出さないまでも、普段アニメや漫画関連の情報にあまり触れない人にも、「そんなに人気の作品があるんだ」と、『鬼滅の刃』を認知させるきっかけになったと思います。

ここで注目なのが、それらの報道の中で、タレントの加藤浩次氏が本作を娘さんからオススメされたということが話題になった点です。この時期同じように、子供や会社の同僚から薦められたといって“普段アニメや漫画にあまり触れない層にも本作が広がっていく”きっかけとなっている様子が見受けられました。

残酷な描写や特殊な用語はあるものの、大正時代というわかりやすい舞台設定や、兄弟や家族の絆といった普遍的な魅力も多く、薦める側にとっても布教しやすいし、薦められる側にとっても入り込みやすい作品であるのも大きかったのかもしれません。

極めつけとして、12月下旬にはアニメの主題歌である「紅蓮華」が7ヶ月ぶりにオリコンランキングで首位に返り咲き、その後、年末の紅白歌合戦にて披露されたことで、日本中の“お茶の間”にこの曲と共にアニメ映像が届くことになりました。

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