しんどい努力を続けてない? 精神科医が教える「心を消耗させない5つの習慣」
「他人の感情に敏感に反応してしまう」「自分ばかりが失敗してる気がする」…。日本で美徳とされてきた我慢や努力を続けるあまり、メンタルの不調を感じる人が増えています。
精神科医であるバク@精神科医さんが、心の消耗を防ぎ、ラクに生きるためのヒントを紹介します。
※本稿は『PHPスペシャル』2022年6⽉号より内容を一部抜粋・編集したものです。
心を消耗しやすい人のチェックリスト
□人の顔色や機嫌を気にしやすい
□「皆完璧で、自分ばかり失敗している」と思っている
□自分には厳しいのに、「人に優しくしないと」と思っている
□他人の感情(怒りや悲しみ、いら立ち)に敏感
□褒められることに慣れていない(罪悪感を覚える)
□悪い出来事の原因は、すべて自分にあると思っている
「ラクをしてはダメ」と思いこんでいませんか?
はじめまして。精神科医のバクと申します。突然ですが皆さんに質問です。あなたに仕事の依頼が来ました。内容は次の通りです。
1.「大変な仕事」と「ラクな仕事」、どちらか一方を選ぶことができます
2.「大変な仕事」と「ラクな仕事」、どちらもこなす仕事量は同じです
ここで、「率先してラクな仕事を選ぶのは、人間としてダメなのでは?」と思い、「大変な仕事」を選ぼうとしているあなたは「まじめだけれど心が疲れやすい人」かもしれません。あなたのやりやすい(ラクな)仕事を選んでも何も問題が無いのに、なぜラクにできるほうを避けようとするのでしょうか?
日本では我慢や謙遜、努力が美徳と言われてきました。日本人のここ30年の平均収入は、横ばいもしくは低下しているにもかかわらず、仕事量は減っていないため、結果としてストレスが激増し、メンタルを病んでしまう人が増えている状態です。
仕事以外でも、周りの空気を過剰に読みすぎてしまって、精神的に疲弊しているのに「休んだりラクをしたりしてはダメだ!」と思い込み、がんじがらめになっていませんか?
休めるときには休む、ラクをするために得意なほうを選ぶ、怠けられるときは怠ける、いざというときに一瞬だけ全力を出すという生き方をしているほうが、実はとても効率的です。急にそんなことを言われても……と思ったあなたに、ヒントをお届けできれば幸いです。