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「収納は持つべきではない」 モノで溢れかえった家を生み出す元凶

ミニマリストTakeru(ミニマリストYouTuber)

2025年04月08日 公開

「収納は持つべきではない」 モノで溢れかえった家を生み出す元凶

部屋を片づけるために、箪笥や衣装ケースを買う方は多いかもしれません。溢れかえったモノを収納すれば、いったんは部屋が綺麗になります。しかし、その効果は一時的なもの。収納力に頼り続ければ、どんどんとモノは増えていってしまいます。YouTuberミニマリストのTakeruさんによる書籍『60日で9割捨てる片づけ術』より、「まず最優先で片づけるべきモノ」をご紹介します。

※本稿は、ミニマリストTakeru著『60日で9割捨てる片づけ術』(クロスメディア・パブリッシング)を一部抜粋・編集したものです。

 

「収納」は持つべきでない

片づけるべきアイテムは「収納」です。具体的には、収納カゴや収納棚、収納ボックス、ダンボール、空き箱、缶ケース、ファイル類など、「モノを収納するためのモノ」です。あなたの家や実家にたくさん所有してないでしょうか?

次々に新しいモノを買い、収納が足りなくなってくると大きい収納を買うようになります。そして空いた余白に、次々モノを入れていく。また収納が足りなくなったら新たな収納を買ってきて......その繰り返し。モノの数に比例して、収納も増えていきます。つまり、「収納」こそ、モノが増える元凶なのです。

多くの人は「収納力」や「収納術」を求めがちですが、ミニマリスト的に言わせれば、一時しのぎに過ぎません。時間が経てばまたモノが増え、収納が足りなくなり、新たな収納を買い足して、またモノが増えて......の繰り返し。いくら収納があっても足りないし、いくら収納代にお金を払ってもキリがない。

私は以前に叔父の家の生前整理も経験したのですが、叔父の家からも、大量の収納が出てきました。細かいモノまで入れると、収納だけで300個以上はありました。

その結果、生前整理が大変だったことは言うまでもありませんが、現金や重要な書類、USBメモリー、鍵(スペア)といった「貴重品」がいろんなところから出てきたのです。さらに、あらゆる収納から、イヤホンやモバイルバッテリー、ポケットWi‒Fi、普段使うような日用品などが何個も出てきました。

おそらく収納が増えた結果、どこに何を収納したのかわからなくなり、何回も失くして同じモノが増えてしまったのだと思います。

結局、「収納力」や「収納術」を求めたところで、モノは収まるかもしれませんが、「貴重品」や「生活必需品」を頻繁に失くし、探し物に時間を奪われ、お金も失ってしまえば本末転倒です。だからこそ、我々は「収納力」や「収納術」に頼るのではなく、「モノを過剰に持ち過ぎている」という根本の原因を解決しなければいけないのです。

収納を減らすためのコツは、増え過ぎたモノを減らすのみです。収納の中身を全部出し、「1軍:よく使うモノ」「2軍:たまに使うモノ」「3軍:ほとんど使わないモノ」で分類し、1軍と2軍のモノだけ収納に戻しましょう。3軍のモノはその場で手放すか、保留ボックスに移動させて一定期間様子を見て、「この先も使わない」「なくても大丈夫そう」と判断できたら手放しましょう。

そんなふうに片づけていけば、かなりの数のモノが減り、収納も激減するはずです。かつての大きな収納も必要なくなるでしょう。そうやってどんどん収納の数を減らしていき、収納の容量も小さくしていくのです。

最終的には、家に備え付けの収納だけで事足りるようになります。それだけモノも収納も減れば、貴重品や生活必需品がなくなることはありませんし、間違いなく快適な暮らしが待っています。きっと家族も喜んでくれるでしょう。

 

「電子機器・コード類」を減らす

次の片づけの難関は「電子機器・コード類」です。例えば、ディスプレイ、TV、PC、マウス、キーボード、イヤホン、タブレット、スマホ、ゲーム機、モバイルバッテリー、固定電話、充電器、充電ケーブル、延長コードなどです。

叔父の家からは、これらのモノが山ほど出てきました。ディスプレイも同じ部屋に4台あったり、スマホやパソコンも5台以上出てきたり、マウスやイヤホン、モバイルバッテリーに関してはそれぞれ10個以上ありました。

生前整理のときに大変だったのは、絡まり合ったケーブルの中から、売りたいモノだけ救出しなければいけないことです。埃も汚れも酷いし、「使ってないなら、早く売って現金化すればいいのに......」と思いながら、なかなか絡み合ったケーブルが解けずにストレスが溜まり、すごく苦戦しました。結局、売りたいモノのケーブルのみ救出して、ほかの絡まったケーブルたちは全部ハサミで切って処分しました。

我が家のコンセント周りには、スマホとiPad用の充電ケーブルが2本、Wi‒Fi、冷蔵庫、電子レンジ、電気ケトル、炊飯器、ホットクック(自動調理家電)、妻の電子ピアノしかありません。普段から使っている1軍のモノたちです。コンセント周りがスッキリしているのでホコリや汚れが溜まりにくく、掃除もしやすいし、子どもにとっても安全で、何より絡まるストレスがありません。

電子機器・コード類の片づけで大事なのは、3軍の「ほとんど使わないモノ」から手放していくということです。同じモノが何個もあったり、1年以上使ってないモノがあれば、そうしたモノから手放していきましょう。必要以上に増えてしまった延長コードの数も減らせるでしょう。

そして、2軍の「たまに使うモノ」は、コンセントから抜いて、別の場所に保管しておきましょう。使うときだけ収納から出して、使い終わったらまた戻して保管すれば、コンセント周りのゴチャつきもなくなり、普段の掃除がしやすくなるはずです。

最後に、1軍の「よく使うモノ」は、コンセント近くに設置しておけば使い勝手がよくなります。さらに、リビングや寝室で使うケーブル類は「ケーブル隠しボックス」を利用すれば、部屋の見た目もスッキリしますし、何よりホコリが被らなくなります。

 

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