THE21 5月号書評から
2011年04月22日 公開 2022年08月18日 更新
『日本人のためのフェイスブック入門』
松宮義仁 著
フォレスト2545新書/945円(税込)
Facebookで何ができるのか
ビジネスはどう変わるのか
つい先日、twitterが騒がれたと思ったら、今度はFacebookである。twitterは勝間和代氏や広瀬香美氏などが、それ以前のブログは眞鍋かをり氏や中川翔子氏などが代名詞的な存在となったが、Facebookは映画『ソーシャル・ネットワーク』が話題になるなど、「アメリカのもの」という印象が強いかもしれない。「実名なので、日本には馴染まない」という意見も強い。一方、国産SNSのmixiがFacebookの機能を真似るなど、やはりその影響力が強いのは間違いない。何しろ、登録者数を各国の人口と比較すると、「中国、インド、Facebook」と、世界第3位になるのだ。
①『日本人のためのフェイスブック入門』は、初心者の個人ユーザーのために、Facebookで影響力をもつためにはどうすればいいのか、なぜ影響力をもたねばならないのかを書いた本だ。そのため、主に「いいね!(Like! )」ボタンの活用法について述べられている。
誰かが書いた記事の「いいね!」ボタンを押すと、自分のウォール(掲示板)へのリンクが貼られる。リンクを貼ることによって、自分の影響力が大きくなる。影響力が大きくなると、普通は接することができない大物とも接することができるようになる。それが本物の「自立」であり、Facebookはそれを可能にするツールだという。
②『facebook使いこなし術』は、初心者のために使い方のノウハウが書かれている。登録からソーシャルゲーム「シティヴィル」の遊び方まで、実際の画面を多数掲載しながら説明してくれているので、簡単なマニュアルとして利用できるだろう。
Facebookとはどういうものなのかを概観するには③『仕事で使える! Facebook超入門』がいいだろう。歴史や機能の紹介から、オバマ米大統領や日米の芸能人、企業がどのようにFacebookを活用しているのかの実例、仕事がどう変わるのかを説明している。
Facebookがすごいといわれるポイントの一つに、2010年に、グーグルに代わってアメリカでもっともアクセス数が多いウェブサイトになったことがある。インターネットの主役が検索からSNSに変わったというわけだ。機械が拾ってくる情報よりも、知っている人が教えてくれる情報のほうが価値が高いということが、明確に示されたともいえる。情報社会の新たな変化だ。
「ソーシャルメディア」というキーワードで解説する本も多く出ているが、④『Facebook 世界を征するソーシャルプラットフォーム』は、Facebookを軸にしながら、社会の変化にまで踏み込んだ内容となっている。すでに利用している方にも興味深いだろう。(S.K)
『facebook 使いこなし術』 |
『仕事で使える! Facebook超入門』 |
『Facebook 世界を征するソーシャルプラットフォーム』 |
THE21 最新号紹介
THE21 2011年5月号
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