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人をイラッとさせる「余計なひと言」言い換え術

臼井由妃(作家/健康プラザコーワ代表取締役)

2017年12月27日 公開 2023年09月08日 更新

 

「平凡なひと言」「余計なひと言」を「プラスのひと言」に言い換えよう!

△「そのネクタイ、素敵ですね」
◎「そのネクタイ、よくお似合いですね」

よく、初対面で雑談ネタがないときは相手の持ち物を話題にするとよいと言われますが、そんなときは、その「モノ」をほめるより、「モノを身につけている相手本人」をほめるほうが好印象です。そこで生かしたいのが「似合う」というキーワードです。「その『色』、お似合いですね」「その『柄』、お似合いですね」など幅広く使えます。

△「わかりました」
◎「お任せください」

仕事を頼まれたときに「わかりました」と答えるのは、ごく普通の応じ方。「承知しました」「かしこまりました」ならより丁寧ですが、これも「敬語度」が上がっただけです。より心のこもった言い方にするなら、「お任せください」がお勧め。誠意を持って務める、という強い決意が伝わるでしょう。なお、「了解しました」は論外なので要注意。

△「すごく嬉しいです」
◎「夢のようです」

尊敬する相手と話せて感激しているときは、気持ちが舞い上がって、つい同じような言葉を繰り返しがちです。しかし「すごい」ばかりでは語彙が貧困な人に見えてしまう恐れも。「夢のようです」なら、最上級の感激を示せます。他に「素晴らしい」「最高」など、感激度に合わせて気持ちのグラデーションを表わせる言葉を持つとよいでしょう。

×「平凡だな」
◎「定石ではあるけれど」

企画会議などで、出てきたアイデアがありふれていた場合、「平凡だな」などと言ってバッサリ切って捨てる上司がいますが、相手はもちろん、他の出席者の発言意欲も削ぐので慎みたいところ。ここは「平凡」と同じ意味の失礼でない言葉=「定石」「手堅い」を使うのが正解です。反対意見を言うにしても、冷たい印象にはなりません。

×「参考になりました」
◎「見習わせていただきます」

講演会などで、講師にお礼のつもりで「参考になりました」と言うのは目上の人に対して失礼。「参考」には「聞いた意見を、自分の考えの足しにする」という意味があるからです。「感銘を受けました」ならば無礼ではないものの、やや仰々しい印象。対して、「ぜひ見習わせていただきます」ならば、感謝の思いや未来への意志が伝わります。

×「お疲れさまでした」
◎「ありがとうございました」

「お疲れさま」は別れ際の挨拶として多用されますが、実は目上や外部の人に対してはあまり好ましくない表現。さらに「疲れ」というネガティブワードが入っているので、言い換えたほうがよいでしょう。この場合、「ありがとうございました」が誰に対しても好印象。さらに、「素晴らしい時間を共有できて幸せでした」も良い表現です。

×「要するに……」
◎「○○ということですよね?」

相手の言ったことを受けて「要するに……」とまとめたがる仕切り屋タイプの人がいますが、この言葉は、上から目線の印象があり、さらに相手の話す意欲を削いでしまう可能性があります。内容を確認したいときには、あえて「要するに」はつけず、「○○ということですね」と、相手の言葉をおうむ返しにするだけでOKです。

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