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戦国以来450年の伝統にピンチ!「真田紐」復活にかける親子の思い

2021年10月12日 公開

真田幸光(愛知淑徳大学教授),墨屋那津子(真田紐スペシャルアンバサダー),墨屋百香(Atelier sumiクリエイティブディレクター)

 

新しいストーリーを紡ぐことが大切

真田紐

【真田】もう一つ、ぜひお願いしたいのは、ストーリーを考えていただきたいということです。ものを売るのではなく、背景にあるストーリーを、上手に打ち出していただいて、アピールしてもらいたいです。買う人も作る人もそのストーリーの中で、自らがどのようにかかわったかというのを考えると思います。

例えば、日本では「大仏さん」というと、すぐに「奈良の大仏」をイメージしますよね。ところが、外国の方々は「鎌倉の大仏」をイメージされることが多いのです。

どうしてかというと、歴史的に見ると、船で日本に来る場合、まず横浜港に着きます。横浜港に着いた外国人は地理的に近い「鎌倉の大仏」を見に行くわけです。すると、日本の大仏といえば、「鎌倉の大仏」というのが、世界の人たちに定着していきます。

しかも、船で来るような人たちですから、裕福な人たちも多いわけです。「大仏といえば鎌倉」というイメージを持っている富裕層も多いのです。したがって、外国人に対して、もし鎌倉の商品の打ち出し方を検討するならば、大仏のキャラクターを付けて売っていくことが考えられるわけです。

さらに、大仏と縁のあるアジアの国々にも、鎌倉の商品を案内していくことで、そのつながりから売れ始めていく可能性が出てきます。そういう意味で、真田紐のストーリーを考えてみてください。

「歴史を紐解いた真田紐の役割、庶民にきちんと使われていたという点、しかし、現在ニーズは減ってきたが、こういったところでは新しいニーズが生まれてきている」という新しいストーリーを描いていくといいと思います。そして、国内のみならず世界の生活者にも訴えていき、良さを感じていただけたら喜んで購入いただけるのではないでしょうか。

【墨屋百香】先日、母の従兄弟と電話をしていたのですが、今のすごくピンチという状況も、視点を変えてみると、プロセスの一つであると捉えることもできますね。

マーケティングももちろん大切だと思いますが、ブランディングとして、ストーリーを緻密に練っていく必要があることを強く思いました。真田紐がおかれている現状と我々の活動をエネルギッシュに打ち出し続けていくこと、そのこと自体もストーリーを紡いでいるのだという意識を持って活動していきたいです。

【真田】良い言葉ですね。ストーリーを紡いでいくというのが、まさに紐を紡いでいくのと同じです。

 

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