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社会

世帯年収の中央値は437万円…昭和・平成型「正社員」の限界に苦しむ女性社員

前川孝雄(FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師)

2021年09月27日 公開 2023年03月31日 更新

 

安定待遇の正社員か、柔軟な働き方ができる非正規雇用かの二者択一

正社員女性の多くが出産・育児のタイミングで退職していく理由は、こうした硬直的で古い正社員の枠組みに縛られたくないからだと私は見ています。だから、待遇は下がれども非正規雇用にシフトしていくのではないでしょうか。正社員では実現しにくい柔軟な働き方が可能だからです。

一方で、キャリア意識の高い女性のなかには、不本意ながら非正規雇用を選択する人も少なからずいると思われます。ワークライフバランスを重視して柔軟な働き方は実現できても、待遇が低くなってしまうとともに、自分のキャリアアップにつながる働きがいある仕事に就けない場合が多いからです。

つまり、正社員も非正規雇用も、キャリア意識のある女性には満足できるものではないということです。

私は、こうした二者択一の選択肢しかない状況を改革していかなければならないと考えています。キャリアがしっかり積める働きがいある仕事を柔軟な働き方で実現できる、第三の選択肢が求められているのではないでしょうか。

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