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生き方

就職活動に挫折して気づいた「大人の夢の叶え方」

チョ・ユミ(作家)、訳:藤田麗子

2021年10月21日 公開 2022年01月17日 更新

 

今できない夢は、後でやればいい

幼い頃からずっと、どんな職業に就けばいいのか悩んでいた。小学校に上がると、将来の夢を書く欄を埋めなきゃいけなかったから。当時は、立派に見える職業に就きたいと思っていた。なりたいと紙に書けばなれるものだと思っていたし、何だってできると信じていた。

でも、職業は私が願ったとおりに選べるものじゃなかった。優秀な成績や経済的な余裕、そして、抜きんでた能力が必要だった。私が下した結論は「夢は一つじゃなくてもいい」ということ。

一生続けていける仕事は多くない。40代まで一つの会社で働いていた人でも、悩んだ末に転職して、これまでとはまったく違う分野の仕事を始めることがある。また、自ら望んで入った会社でも、いざ働いてみたら違和感を覚えることもある。

仕事が自分に合っているのかどうかは、実際に経験してみるまでわからない。だから必ずしも一つの仕事だけにこだわらないで、とりあえず働いてみて、いろいろな可能性を残しておくのは悪いことじゃない。

やりたいことを今すぐにやらなくても大丈夫。それが本当にあなたの歩むべき道なら、偶然のように再びチャンスがめぐってくるから。やりたいことをあきらめなければならないのなら、今は現状と妥協して後からやればいい。今できないからといって、今後もできないとはかぎらない。

ただし、忘れてはいけないのは、チャンスを待ち構えておくということ。「いつか機会が来るだろう」と思いながら、のほほんと過ごしてはいけない。適当に生きていたら、チャンスは通り過ぎてしまう。

あなたにチャンスをくれる人々に、この夢をどれだけ待ち焦がれていたか、どれほど努力してきたのか、どれくらいうまくやれるのかを、すぐに見せられるぐらい準備が整った状態でいなければならない。

いずれにしても、夢は必ずしも若いうちに叶えなきゃいけないわけじゃない。夢は自分だけのもの。競って手に入れられるものじゃない。

 

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