プーチンはなぜ、ロシアの「カリスマ」なのか? その素顔とは?
2012年03月06日 公開 2022年12月27日 更新
「ほかにいないからプーチン」という選択
ロシアの黄金時代を築いた「一生懸命な努力家」プーチンは、連続3選を禁じる憲法の規定に基づいて、08年に大統領ポストから退いた。しかし、長く側近として仕えてきたメドベージェフにいったん大統領ポストを託し、自身は首相に就任するも、今回ふたたび大統領に返り咲いた。
「民主主義国家で、同じ人間が権力を握り続ける事態が起こることを、国民はよいことだとは思っていません。しかし、プーチンのほかに大統領にふさわしい人がいないのです」(菅野氏)
かつてソ連時代に、ブレジネフが長期にわたって政権を握ったことにより、国家が停滞した記憶もある。
これは、強力な野党ができていないなど、政治制度の問題だ。政治に対する失望が広がっており、政治に無関心な層も増えているという。
今回から大統領の任期が4年から6年に延び、少なくとも18年まで大統領を続けることになる。再選すれば、24年まで務めることができる。その間、ソチ五輪(14年)やFIFAワールガカップ(18年)なども予定されている。
プーチン略歴
・1952年10月7日、レニングラード市(現サンクトペテルブルク市)に生まれる
・1975年レニングラード国立大学法学部を卒業し、KGBに就職
・1976年、柔道でレニングラード市チャンピオンに
・1985~90年、東ドイツに滞在し、諜報活動を行なう。帰国後はレニングラード国立大学に学長補佐官として勤務
・1994年、サンクトペテルブルク市副市長(のち、第一副市長)
・1996年、ロシア連邦大統領府総務局次長
・1997年、大統領府副長官、大統領監督総局局長
・1998年5月、大統領府第一副長官
・1998年7月、連邦保安庁長官
・1999年3月、安全保障会議書記(連邦保安庁長官を兼職)
・1999年8月、ステパーシン首相解任により首相代行。下院の承認を受け首相に就任
・1999年12月、エリツィン大統領辞任により大統領代行
・2000年、大統領選挙に当選、大統領に就任
・2004年、大統領に再選
・2006年、初めてサミット(G8)がロシアで開催される(サンクトペテルブルク市)
・2008年、首相に就任
・2012年、大統領に返り咲く