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生き方

脳動脈瘤の発見、緊急手術...DJ KOOが命の危機から生還して「変わった人生観」

DJ KOO(DJ・音楽ユニット「TRF」リーダー)

2022年08月19日 公開 2024年10月21日 更新

 

転機となった「脳動脈瘤」拾った命は人のために

もう1つ、人生のターニングポイントになったのが、テレビの企画で受けただけの人間ドックで見つかった脳動脈瘤。いつ破裂してもおかしくないと言われ、医師からは緊急入院と手術を勧められました。

今まで体の不調を感じたこともなく、そこまで不摂生な生活をしていた気もなかった。なのに、いきなり開頭手術、喉も切る必要があるなんて言われたら、もう怖いのなんの。

でも、もし動脈瘤が破裂してしまったら、もう妻や娘にも会えないかも。そんな思いもよぎります。しばらくは足がふわふわし、心ここにあらずという状態が続きました。

そんな僕に手術を決意させたのが、その動脈瘤を見つけてくれた先生です。「僕にあなたの人生を手術させてください。絶対に元通りの身体にしますよ」と言われて、先生にお任せすることに決めました。

結局、手術は無事に成功しましたが、直後は頭に2本、鼻から1本管が生えている状態。家族にも大変な心配をかけてしまいました。仕事に復帰してからは、以前からは考えられないほど健康に気を遣っています。

寝る直前に平気で夜食を食べていたのに、今では規則正しい生活とバランスの良い食事、そして夕食後の散歩を日課にしているんです。

やはり、生死にかかわる病気をして、人生観は変わりましたね。手術後の命はいただきものです。普通に暮らせるのは当たり前のことじゃない。皆さんも日常こそが奇跡と思って、ある程度の年齢になったら年に一度の健康診断を受けることをお勧めします。

とはいえ、今後も「目の前の仕事」に全力で取り組むことは変わりません。人生、大変なこともありましたが、全体としては豊かだったと思います。

高校時代のマインドのまま、変に飾らず全力で仕事をしてきたおかげでしょうか。仕事内容の変化や病気で価値観が多少変わっても、あくまで「目の前のことを真摯に」という原動力は変わりません。これからもまっすぐ、気負わずに働き続けられたら最高ですね。DO DANCE!

 

【DJ KOO】音楽ユニット「TRF」リーダー。1961年、東京都出身。12歳からギターを始め、新宿のディスコ勤務を経て、86年にリミックスユニット「THE JGs」を結成する。93年、ダンスミュージックユニット「TRF」のメンバーとしてデビュー、通算CD売上枚数は2,100万枚超。2014年からはタレントとしても活躍する。17年に脳動脈瘤を患ってからは健康啓発活動にも注力している。20年8月、DJ活動40周年を迎えた。

(『THE21』2022年9月号インタビュー連載「私の原動力」より)

 

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