インフルエンサーが口を揃える「最初の2秒」...タイパ時代にバズる動画の共通点とは?
2023年05月12日 公開 2024年12月16日 更新
ビジネス書を中心に1冊10分で読める本の要約をお届けしているサービス「flier(フライヤー)」(https://www.flierinc.com/)。
こちらで紹介している本の中から、特にワンランク上のビジネスパーソンを目指す方に読んでほしい一冊を、CEOの大賀康史がチョイスします。
今回、紹介するのは『動画大全 「SNSの熱狂がビジネスの成果を生む」ショート動画時代のマーケティング100の鉄則』(明石ガクト 著、SBクリエイティブ)。この本がビジネスパーソンにとってどう重要なのか。何を学ぶべきなのか。詳細に解説する。
肝心なのは、いかに「アテンション」を得たか
動画全盛の時代です。40代までの人では、テレビや新聞に費やす時間よりもインターネットで費やす時間の方が長いと言われています。
インターネット上の動画プラットフォームではYouTubeがまず頭に浮かびますが、徐々にTikTokの存在感が高まっています。ショート動画と呼ばれる縦型の短い動画はこの5年ほどの間に一気に広まりました。
動画のプラットフォームではビュー数よりも、アテンションが重要とされています。視聴時間やいいね数、コメント数などに反映されるアテンションは、動画が得意とするところです。
YouTubeにアップされる動画は1分間あたり500時間相当にも及ぶと言われています。つまり、1日分の動画を全て見ようとすると80年以上かかってしまう計算になります。その圧倒的な量の中には魅力のあるコンテンツが多く存在していて、世界中の人を惹きつけているのです。
TikTokのレコメンドシステムの基礎知識
副題にあるように、本書はショート動画を中心に動画全般について触れられていきます。ショート動画の定義については、本書の中に「1分以内の縦型のコンテンツ」と記載されています。このコンテンツとはもちろん動画のことを指しています。
ショート動画は過去からVineなどの様々なプラットフォームで扱われてきましたが、TikTokが優れたレコメンドシステムを武器に支配的な地位を築いています。
まず本書を読む前の準備として、TikTokのレコメンドシステムについて補足します。主に下記の3つにより、ユーザーにレコメンドがなされていると言われています。
1.ユーザーのインタラクション: いいね、シェア、フォロー、コメントなどのユーザーのアクションを考慮しています。ユーザーが動画にどれだけの興味を持っているかがこれらのアクションに反映されていると想定しています。
2.動画情報: 動画の詳細、ハッシュタグ、キャプションなど、動画自体に関する情報もレコメンドに用いられています。
3.デバイスとアカウント情報: ユーザーの言語設定、地域、デバイスなどもユーザーに適したレコメンドのために活用されます。
たしかに自分の興味のある動画がレコメンドされる仕組みとして優れているように感じます。
TikTokにアップされた動画はたとえフォロワー数がゼロでも必ず数百回は再生されるルールになっているようです。その中でどれくらい見られたか、いいね・コメントが付いたかによって、他の人にもおすすめされていくかが決められています。