恋愛で困ったときには
独身を悲観しなくていいんだよ
僕のところへ訪ねてくる人たちの中には、独身で結婚できないことを悩んでいる人もいる。「これから先も、ずっとひとりかもしれない……」と思ったら、不安でたまらなくて、つらい気持ちになってしまうという声を聞くよ。
だけど、人間はひとりでは生きていけないと言われているように、普通に生活していれば、必ず誰かの力や支えを受けて生きている。日々の生活の中で、人と人との縁はあらゆる場所に存在しているのだから、きっと出会いの縁もあると思うよ。もしかしたら、近すぎてその存在に気づいていないだけかもしれないしね。だから、いたずらに縁がないとか、これから先も結婚できないとか、考えすぎないほうがいいと思うな。
縁を求めるなら、自分から積極的に行動して、新たに縁を作っていくのもいいと思うよ。自分の世界に閉じこもっていては、なかなか新しい出会いはないだろうからね。
心を楽しませることを忘れてはいけない
心身の健康を保ちたいときには
その年代ならではの輝きを大切にする
人間は誰でも、歳をとれば身体にガタがきて、クシャクシャになるのが当たり前。どんな美男美女でも、例外なくシワクチャになるものなんだよ。けれど、少しでも若くいたいという思いから、老化に対抗しようとすると、多大な努力が必要になるし、苦労するんだよね。
歳をとれば、あちこちひずみが出るとわかっているんだろうけど、どこかでその自然の摂理を忘れてしまって、「老化防止に効くと言われているこの高級なクリームを塗れば、お肌にハリが戻るんじゃないかしら」とか「この薬を飲めば、老化を止められるかもしれない」なんて思って、あれこれ手を出すんだと思うよ。
もちろん、努力することで結果は出るかもしれないし、それを邪魔するつもりはないけど、いくら手を尽くしても、歳をとることは止められない。努力をやめれば、その反動は必ず心身に影響を及ぼすからね。
自然の流れに逆らうのは、激流の川の流れに逆らって泳ぐようなもの。一生懸命頑張って泳いでも、最終的には溺れてしまうなら、ただただ川の流れにそってスーッと泳いでいけば、あれこれ悩まず、心も身体もラクになるんじゃないかな。
30代には30代の、40代には40代の生き方や楽しみがあるんだよ。若さに固執するより、年相応の魅力を出すことや、そのときそのときにある楽しみや輝きを見出すほうが、心身共にイキイキして、若く見えると思うよ。
命をいただいていることを忘れちゃいけない
※本記事は、PHP文庫、酒井雄哉著『あなたには幸せになる力がある』の一部を抜粋編集したものです。