起き抜けには、「コップ1杯の水」を
便を溜めこまず、腸をよい状態に保つためには、朝コップ1杯の水を飲むことが大切だ。胃腸の蠕動運動を促し、自然な便意を誘発することができる。また、水を飲むことで、副交感神経優位な状態から交感神経優位な状態にスムーズに切り替えることもできる。身体のモードを切り替えるスイッチとしてもお勧めだ。
お酒を飲むときは「同量の水」を
深酒すると、体内に分解しきれなかったアルコールが長時間残り続ける。これを分解・解毒するために体内の水分が使われるので、身体は脱水状態になる。すると、血液濃度が高まり、ドロドロとした血液が血管の内皮を傷つける。そうなる前に、お酒と同量の水を飲んでおけば、脱水状態が軽くなり、血管のダメージも防ぐことができる。
エレベーター、エスカレーターは使わない
交感神経が優位になる日中を活動的に過ごすと、その反動で夜には副交感神経が優位になり、リラックスできる。そのためには、日中の運動量を増やそう。まずはエレベーターやエスカレーターを使わず、階段を使うことから習慣化すべき。激しい運動をしなくても、これだけで運動量は十分増えるはずだ。電車やバスの中で座らないこともお勧め。
暑くても必ず湯船に
忙しいとシャワーだけで済ませがちだが、疲れているときこそ湯船につかるべき。入浴の一番の目的は、滞った血流を促進し、身体の深部体温を上げて、睡眠の質を高めること。ただ、熱すぎると交感神経が急激に上がり、血管が収縮して血液がドロドロになるので逆効果。39~40℃のお湯に15分ほどつかり、湯上がりにはコップ1杯の水を飲もう。
3行日記を手書きでつける
就寝前に、「今日失敗したこと」「今日一番感動したこと」「明日の目標」を書き出す3行日記をつけよう。コツはノートに手で書くこと。手書きは、心を落ち着かせる効果があるからだ。また、今日を振り返りながら明日への目標も書くことで、余計な不安や心配が減り、心に余裕が生まれるという効果も期待できる。
積極的に「ため息」をつく
ため息は、心配事や不安を抱えているときにつくネガティブなイメージがある。しかし、実は呼吸が浅くなり、酸素が不足した身体が危険を察知し起こすリカバリー作業。「はぁ~」とゆっくり息を吐くことで、全身の細胞や臓器に酸素を取り込む準備ができるのだ。その反動で思いっきり酸素を吸いこむことで、リラックスすることができる。
空を見上げる
常にうつむきがちな人は、気道が圧迫されて、呼吸も浅くなりがち。すると、自律神経のバランスが乱れて余計に気分が落ち込んでしまう。加えて、血流が滞ることで肩や首のこり、腰痛なども誘発する。そこで、たびたび空を見上げてみよう。そうすることで気道がまっすぐになって酸素の吸収量が増し、副交感神経が優位に働く。
『THE21』2018年6月号
取材構成 吉川ゆこ