職場の「やっかいな人」から身を守る方法
2018年12月11日 公開 2023年09月05日 更新
職場の「やっかいな人」①②③
①衝動爆発型
キレるきっかけがわからないのでそのときに備えよ!
些細なことで突然キレるのが特徴。「バカ!」「辞めちまえ!」といった罵声、ひどい場合は手や足も出る暴君です。典型例は「このハゲー!」と秘書を罵倒した、あの元衆議院議員。彼女のように、相手の身体的特徴をあげつらって貶おとしめる事例も多々あります。
このタイプの人々は、自分の感情を制御できません。人によっては「制御しなくていい」と思っていることも。オーナー社長など、権力を持つポジションにある場合ほどその傾向が強くなり、⑤の「特権意識型」との複合型も多いのが特徴です。
残念ながら、この「衝動爆発型」の人による被害を予防するのは困難です。何がきっかけで怒り出すかわからないので、罵倒されないようにするのはまず無理なのです。
しかしここは「罵倒されたとき」を形勢逆転のチャンスと捉えましょう。ICレコーダーを常備し、怒鳴り声を録音しておけば、訴え出るときに役立ちます。
また、できるだけ二人きりにならないことも大事です。複数の第三者に目撃してもらうことで、味方を作れます。
不眠などのストレス症状が出れば、医師の診断書も取っておくこと。こうして証拠をそろえておけば、実際に訴え出るわけではなくても、一定の安心感は得られるでしょう。
②自己顕示型
手柄の横取りを防ぐには自分のプランを共有しておこう
「エライ」と言われることに過剰に執着し、「自分はデキる」と思わせたいタイプ。注目や賞賛を得るためなら、平気で嘘をつくのが特徴です。
頻繁に見られる行動は「手柄の横取り」。ある社員が大口の契約を取ってきたら、その直属の上司がすかさず「俺が決めてきた話なんだ!」と吹聴する場合がその典型例。
「俺の言うこと聞いといてよかっただろ?」などとありもしない助言をでっちあげ、成果をアピールすることもあります。事実でないにもかかわらず、あまりにも堂々と言ってのけるため、周囲もそれを信じてしまいます。
予防策としては、成果につながりそうな提案はメールなどの書面に残す習慣が有効。「○○社にはこのようなアプローチをしたいと思います。いかがでしょうか」といったプランをメールで送り、CCをつけて関係者全体と共有すれば、うまくいった際に嘘をつかれる危険は格段に減ります。
被害者同士でつながっておくのも良い方法です。このタイプは誰の手柄も横取りするので、同じ憂き目を見ている人は大勢いるはず。日頃の悪事の数々を仲間内で記録しておくのが得策です。
そのうえで、あまりに目に余れば、さらに上の上司もしくは評価や査定をする人物に報告するといった強硬手段も視野に入れましょう。
③責任転嫁型
あとでごまかされないように「事実を告げる」ことがポイント
自分が指示して悪い結果を招いたのに、部下のせいにする困った上司。「手柄は自分のおかげ、ミスは他人のせい」というポリシーで、②の「自己顕示型」との複合型も多数。
得意のセリフは「聞いてないぞ」。または「ちゃんとフォローしなくて悪かった」などと優しそうな言葉を使って、「結局、悪いのは君」というメッセージを伝えてくることもあります。
対処法は基本的に②と同じで、事実関係を文字に残すこと。このタイプの上司は、あとでごまかせるように口頭で指示を出してくることが多いので「先ほどの件、確認いたします」とメールを送り、「○○というご指示で間違いありませんか?」と聞いてYESの返事をもらっておきましょう。
「君のせい」と言われたら、その場で釘をさすことも大切です。まずは相手の顔を立てて「申し訳ありませんでした」と謝罪。そのうえで、「私としてはご指示に従ったつもりでした」と事実を告げ、「このような誤解をなくすには、どうすればよろしいでしょう?」と、意見を仰ぎましょう。
向こうは行き当たりばったりに責任転嫁をしただけなので、返す言葉に困るはず。そこで「今後はメールでご指示をいただいてもよろしいでしょうか?」と聞き、文書でのやりとりをルール化すれば万全。冷静な対応を心がけましょう。