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くらし

寝る前のスプーン1杯の甘い「アレ」が脂肪を燃焼させる!?

田井祐爾(田井メディカルクリニック院長)

2019年06月06日 公開 2022年07月07日 更新

医師が自ら実践して結果を出した超・簡単なダイエット法

 健康が大事なのはわかっていても、運動をしている暇はない――。そんな忙しいビジネスパーソンでも簡単にできる健康&ダイエット法があるという。日本抗加齢医学会専門医の田井祐爾氏が患者にも勧めている、その方法とは?

 

今は「普通に生きていると太ってしまう」時代

 日本人の年代別体格変化(BMIの推移)のグラフを見ると、20代女性には低体重という問題があるものの、男女とも、年代が上がるとともに、肥満指数の上昇がみられます。現代の社会構造の中で普通に生きていると、徐々に太っていくというのが、自然の流れなのです。

 しかし、医学的に健康な状態は、身体が成長を終えた20代の体格を、生涯を通じて維持することです。特に特殊なトレーニングをしているのでなければ、体重が増えていくこと自体が問題だと私は考えています。

 実際に、100歳以上の日本人を対象にしたセンチナリアン研究を見るといいでしょう(センチナリアンとは100歳以上の人のこと)。100歳を超えて生き残っている人の多くは、普通か痩せ型の体格です。小太りとされるグループの人たちは、100歳まで生き残れないのかもしれません。

 こう考えているので、私は太らない食習慣や運動習慣を持つことを指導の中で強調しています。しかし、返ってくる言葉は、「先生のおっしゃることは、よく理解できます。でも、時間がないんですよ」。理想と現実はかなり乖離していて、一般的な食習慣や運動習慣の重要性をビジネスパーソンに説明しても、なかなか実践してくれません。

 結局、一つのダイエット法で、すべての人に有効なものはありません。消化や吸収の効率、エネルギー利用の効率などは、人によって様々です。食材に好き嫌いがあるように、ダイエット法の反応性も様々なのです。

 しかし、効率や反応性は違えども、生体内での代謝経路は同じなので、基本的な栄養学や代謝の知識を持つ必要はあります。

 太らないためには、エネルギーとして摂取する3大栄養素の一つ、「炭水化物(糖質)」の摂り方が重要になると、私は考えています。冒頭でお話ししたように、年代が上がるとともに肥満傾向に向かうのですが、その原因の一つとして、白砂糖などの精製糖や清涼飲料水などに用いられる異性化糖(ブドウ糖果糖液糖など)の摂取増が関連していると考えていて、この精製糖や異性化糖を摂らない「低炭水化物ダイエット」が、私のダイエット法の基本です。

 すると、ほとんどの加工食品が食べられなくなり、患者さんから、「日中の仕事中に食べるものがないじゃないですか!」と言われます。しかし、外食をする場合でも、コンビニで買う場合でも、食材を選択しているのは自分です。「食べるものがない!」と思っている人は、欲望のままに食材を選んでいませんか? 自分の欲求を満たす食材がないと思っているだけで、特定の食材が欲しくなる依存に陥っていると考えたほうがいいのです。

 昨今の低炭水化物ダイエットブームのおかげで、精製糖や異性化糖を使っていない加工食品も、コンビニや飲食店で選べるようになっています。食べられるものは近くにあるのに、目に入らないだけです。理性的に食材を選ぶ必要があります。

 

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著者紹介

田井祐爾(たい・ゆうじ)

田井メディカルクリニック院長

香川医科大学(現・香川大学医学部)医学科卒。日本抗加齢医学会専門医、プライマリ・ケア認定医、高気圧酸素治療専門医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。肥満に対するダイエット指導や生活習慣改善の指導を積極的に行ない、“健やかに長生き”をサポートしている。自身も以前は84kg以上の“デブ医者”で、「夜はちみつダイエット」をきっかけにマイナス24kgに成功。今ではフルマラソンを3時間台で走破、ウルトラマラソン完走、とアクティブな毎日を送っている。著書に『人生を変える 夜はちみつダイエット』(わかさ出版)がある。

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