たったこれだけで印象が激変! 成功する人の「服選びのルール」
2019年09月11日 公開 2019年10月23日 更新
経営者や日頃からエグゼクティブと会う機会の多い方にとって重要な「インプレッション・マネジメント(印象管理)」。格を上げる「身だしなみ」、品性をまとった「装い」、戦略的な「振る舞い」。この三要素が掛け合わさって、存在感や信頼感を高められるといいます。
この三要素をレベルアップさせるための方法を図解付きで体系的に解説したのが、『Class Act』 (PHP研究所)です。
タイトルのClass Act(クラス・アクト)とは、傑出している人や洗練された立ち居振る舞いができる人のこと。『Class Act』 の著者、安積陽子さんは、ニューヨークでエグゼクティブや政治家たちにインプレッション・マネジメントを指導してこられました。
そんな安積さんから、フライヤー代表の大賀さんに、「装い」「振る舞い」に関してアドバイスをいただきました。(記事提供:本の要約サイト「flier」)
なぜ日本人にも「インプレッション・マネジメント」が重要なのか?
大賀: 『Class Act』では、世界のビジネスエリートたちが「インプレッション・マネジメント(印象管理)」をどれだけ大事にしているかが書かれていました。どのような点まで気を配っているのでしょうか。
安積:グローバルなビジネスの第一線では、自分が身を置く業界や立場に応じて「どう見られるべきか」を考えることが問われます。印象的だったのは、ビジネスリーダーたちが、業種や企業が変わるごとに、その企業イメージや期待に応じて、スーツやズボンの丈やウエストのシェイプなどを、ミリ単位で微調整しているということです。そうしたエネルギーと繊細な気配りには、観察力の長けたビジネスエリートたちは必ず気づきます。
ただ、これはグローバルな環境で働く人に限ったお話ではありません。現在は、日本のビジネスパーソンにとっても、インプレッション・マネジメントが重要になっているのです。
大賀:インプレッション・マネジメントが日本でも重要になっている理由は何でしょうか。
安積:これまで日本では声高に自分のキャリアを示さなくても、出身大学や勤めている会社名などを通じて伝えられました。相手もそうした情報から、相手のポジションを推察することができたのです。
ですが現在は、日本国内でもダイバーシティが進む一方。また、年功序列がなくなり、若い方が年上の方々をリードしていくことも増えています。個々人がどんな働き方を選んでいるのか、どのような文化的背景や価値観をもっているか。こうしたことが、単に会社名などでは判別できなくなっているのです。
そうなると、自分がどんな分野のプロフェッショナルなのか、どういったパーソナリティや信条の持ち主なのかを、わかりやすく示す必要が出てきます。自分の価値観や役割に応じた装いができていなければ、実力をもっていてもチャンスが広がりませんし、過小評価されてしまう恐れもあります。それはもったいないことですよね。だからこそ、活躍するためのスタート地点に立つうえで「見た目の教養」が大事になってくるのです。
大賀:なるほど。装いや振る舞いのルールは、エグゼクティブだけでなく、さまざまな業種・職種のビジネスパーソンが身につけるべき教養だといえますね。
安積:もちろん、見た目の教養は「これができればよし」というものではありません。会う人や目的、「この会合でどのような結果を得たいのか」に応じて、装いや振る舞いを変えていく意識が求められます。たとえば6月に大阪で開かれたG20サミットでは、首脳たちは、対談する国とのパワーバランスやめざす関係性に応じて、1日のうちにネクタイを3回変えていました。これは首脳だけでなくビジネスパーソンも取り入れられますよね。
より高みをめざしている方のなかには、1時間200ドルを払ってでも握手の仕方を学ぶ方もいるほど。これは、関係性の入口となる握手の重要性を知っているから。彼らは、ゴールに最短距離で行く方法を身につけるためなら投資を惜しまないという発想なのです。