日本人が英語を話せない最大の理由は「“勉強”しているから」
2020年04月17日 公開 2024年12月16日 更新
Mewさんは学生時代、とにかく英語ができない「英語コンプレックス」をに悩まされていたのに、第一志望に破れてはずみで入学してしまったのは授業が英語で行われる「アメリカの大学」。
苦手でもとにかく、すぐにも英語を習得せざるを得なくなってしまったMewさん。現在はバイリンガルとして六本木で働くMewさんが、いかにして英語を習得したのか、著書『米大卒が明かす!英語嫌いの治し方』にてその方法を紹介している。ここではその一節を紹介する。
※本稿はMew著『米大卒が明かす!英語嫌いの治し方~真面目な日本人ほど英語ができないわけ~』(インプレス刊)より一部抜粋・編集したものです。
英語嫌いがやってはいけない勉強法
もしかしたら英語を本格的に勉強したい方もいるかもしれません。
しかし、英語嫌いが絶対に犯してはいけないミスがあります。それは、ディクテーションとシャドーイングを始めることです。
あれ、あそこのブログでも、あの英語の先生も、一番のおすすめは、シャドーイングだ、ディクテーションだ、って言っていたよ?という方はいませんか?
なぜシャドーイングとディクテーションが大いなる過ちなのか?
それは、英語の勉強をしていく中で「失敗体験」のイメージをより濃くしてしまうからです。かくいう私もシャドーイングとディクテーションで失敗した人間です。
知らない方のために簡単に解説すると、シャドーイングとは英語を聞きながらそれをなぞるように発音する練習法です。
一方、ディクテーションは読み上げられる英語を紙に書き起こす方法です。
AEP時代、英語の先生に聞いた「劇的な英語の伸び方をした生徒の話」の中で、毎日ディクテーションとシャドーイングをしていたというエピソードが出てきました。
一刻も早く大学生になりたかった私は、それを鵜呑みにして、教科書についていたCDでシャドーイングを試みるのですが、何度トライしてもできない。
短いのにできない。言っていることがわかるのに、ついていけない、喋れない。この歯がゆいなんとも言えない苛立たしさの矛先が英語に向いてしまったことは否めません。
ディクテーションに関しても、右手が腱鞘炎になる1歩手前まで1日中やりました。
「この手が治ったらまたやろう」と思っていたのですが、言わずもがな、遂に再開することはありませんでした(ちなみに、3時間後には治っていました(笑))。
今思えば、できる姿を想像しすぎていたのかもしれません。
その想像と現実のギャップへのショックが、実際の出来栄えを過小評価してしまい、自信を損ねる「失敗体験」になってしまったようにも思います。
もし淡々とディクテーションとシャドーイングがこなせるほど英語が好きな人ならば、多分本書を開いていないでしょう。
こんな私が英語嫌いの人に今すすめられるとしたら、まずは、「日本語に翻訳できなければ、英語をわかったとは言えない」という考えを捨てるところから始めましょう、ということです。
その意識は、日本人が学校で「この文章を正しく訳しなさい」と習ってきたからこそ、なかなか抜け出せない思い込みです。
いわゆる「読み下し」も日本語と対応してしまうそのひとつ。
ディクテーションもシャドーイングも、スピードと量で日本語をかき消すような荒治療だと思います。なので、辛いトレーニングになってしまいます。