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新型コロナで急増した「他人の批判ばかりしている人」に忍び寄る“別の病気”

石川千鶴(ハートフルライフカウンセラー学院学院長)&鬼塚忠(作家エージェンシー代表)

2020年04月24日 公開 2024年12月16日 更新

《ハートフルライフカウンセラー学院学院長の石川千鶴さんは、著書『人間関係の悩みをスッキリ解く 5つの公式』において、人の考え方は「自分否定タイプ」「他人否定タイプ」「世の中否定タイプ」の3つに分類できると示している。

新型コロナウイルスの感染拡大で、不安が広がるなかでSNS等で目立つようになった、攻撃的で他人の批判に終始する「他人否定タイプ」や、会社や国家を悲嘆する「世の中否定タイプ」ではないだろうか。しかし、それぞれの考え方が、エスカレートするとメンタルヘルスにおける心配も生じると石川さんは言う。

本稿では、そんな石川さんに作家エージェンシー代表でかつ自身も『花戦さ』などのヒット作品の著者でもある鬼塚忠さんが、この3つの考え方について詳しく聞いた。》

 

電車で他人に足を踏まれたら? から見える考え方の違い


鬼塚忠氏

(鬼塚)石川先生は、人間はある出来事に直面した場合、対応するときのタイプから三つの性格に分かれると本で書かれています。

例えば、電車の車内で足を踏まれたとき、「あ、すみません」ととっさに自分が悪いと思い、謝る「自分否定タイプ」と、「ちょっと、痛いじゃないの」と足を踏んだ奴が悪いと考え、怒る「他人否定タイプ」。

それから、「この電車は混みすぎ、この鉄道会社は自分たちの利益しか考えていない」と世の中が悪いと考え、嘆く「世の中否定タイプ」の3タイプですよね。

(石川)はい、その通りなのですが、少し加えさせてください。どのタイプに属する人でも、「自分否定タイプ」「他人否定タイプ」「世の中否定タイプ」の3つをすべて持っています。

何事もない、心穏やかな時はこれらの3つの思考タイプは頭の中で仲良く共存しています。ですが、何か自分にとって不快な出来事に遭遇するとそのうち一つのタイプの考えが最初に表に出てきます。

それが考え方の癖です。性格と言ってもいいかもしれません。どのタイプが出てくるかは人それぞれです。親や周囲との関係、環境などによってそのパターンは異なります。たいていの人はストレスを感じたとしても、時間が経つにつれてバランスが取れていきます。

例えば、電車のなかで足を踏まれたとき、「自分の不注意でこうなったのだから自分が悪かった」と思う、自分否定タイプの人も、時間が経つにつれ、「でも向こうもよそ見していたからこうなったのだし、」「そもそも電車には人がいっぱい居すぎじゃない」など、他の考え方も湧いてきてバランスを取っていきます。

ですが、バランスが崩れてしまっている状態では、突出した考えが収まらず、怒りがふつふつと沸き続けたり、ずっと落ち込み続けたりします。

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自分の悪いところではなく、良いところに目を向けるべき「自分否定タイプ」

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