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生き方

就職、結婚、出産…イベントのたびに「面倒な人間関係」を整理した人の今

ダンシングスネイル(イラストレーター・作家)

2020年12月30日 公開 2024年12月16日 更新

多くの人が悩んでいる人間関係…周囲に気を使いすぎて精神を消耗しているのであれば「人間関係を整理」したほうが良いかもしれない。自身も人間関係で毎日悩んでいたと語るのは、人気イラストレーターのダンシングスネイル氏。

悩みぬいた末に、人間関係を整理することによって生きるのが楽になったという。実際に優先順位をつける際に使った“便利な基準”をこっそり明かしてくれた。

※本稿は、ダンシングスネイル著『ほっといて欲しいけど、ひとりはいや。』(CCCメディアハウス)より、内容を一部抜粋・編集してお届けします。

 

「優先順位をつける」は悪いことではない

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ケータイでメッセージをやりとりするとき、最後の挨拶はどのタイミングで切り上げればよいのか。仕事の話をするときにスタンプを送ってもよいのか。1~2年に1回しか連絡しない友達の結婚式には出るべきか。ご祝儀はいくら……。
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「大人」になると、人間関係において気を遣うこと、わきまえておくべきことが数えきれないほどたくさんありますよね。

ささやかなことであっても、微妙でセンシティブな問題に毎分毎秒心を砕いていては、ただでさえ忙しい現代人が精神的に疲弊してしまうのも無理はありません。

人間関係は良くしようと思えば思うほど、いい人であろうと頑張れば頑張るほど、「しんどい」ものになってしまいがちです。それでも私たちは人とつながることを簡単にあきらめることはできません。

いくらしんどくてもイヤな思いをしても、“人間関係からしか得ることのできない満足感”があるからです。多くの人にとって社会生活のストレスを生み出すのも人間関係なら、そのストレスや不安を解消してくれるのもまた人間関係。

ならば私たちが健やかな毎日を送るために最も重要なことは、自分が望んだ関係のみを選択し、他者との適度な距離感で生きることではないでしょうか?

 

余計な人づきあいはもうやめる

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選択と集中が何よりも重要な世の中。「ときめかないなら捨てろ」とも言うではないか。だから、遅々として進まない関係をいくつも抱えてぐずぐずしているよりは、「人間関係ミニマリスト」になったほうがよいのでは?
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人間関係のあれこれで精神がすっかりすり減った状態を、「関係エネルギーが底をついている」と表現するとしましょう。

つまり、私たちが人間関係に使うことのできるエネルギーは、電池のように満タンから空っぽまで容量が決まっていて、適度に充電しなければどんどん減っていってしまうものとする考え方です。

そして、誰でも一度は経験があるものですが、そのエネルギーが枯渇したときには、人間が嫌いになり、何事にも気力がわかず、誰とも口を利きたくなくなります。

そうなる前に関係エネルギーを搾取してくる不快な関係や、地味にエネルギーを消費するどうでもいい関係を取り除いておくのがいいでしょう。

物で溢れた部屋を片づけるように、余計な関係を手放すことで、精神的に風通し良く、健やかな状態を保とうというわけです。必要な関係を必要なだけ持つ。これが「人間関係ミニマリスト」です。

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特に、社会人になりたての頃や、いわゆる結婚適齢期といわれる時期を通過していたときは、人間関係に対する懐疑心に苦しんだ時期があった。慶事を控えているときだけあからさまに意味のない連絡をしてくる人たちに嫌気がさした。

就職や転職、結婚、出産といったイベントを起点として関係が再セッティングされるたびに、それまで知り合いだった人たちを1人、2人とふるいにかけて、意味のない人脈の重みを減らしていった。

必要な時期に絶妙なタイミングで現れてくれる人とは一生の縁になるという。友人関係もそうだ。私の人生にタイミングよく現れ、お互いの些細な日常を分かち合うことができるなら、それ以外になにが必要だろうか。

限られた時間とエネルギーの中で、私ひとりにケアできる親密な関係の総量には限界がある。私たちにできるのは、ライフサイクルに伴う関係の変化を淡々と受け入れることと、今そばにいる人たちに心からの愛情を注ぐことだけだ。
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手放す基準は「面倒くさいかどうか」

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