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脳科学者が教える「脳が喜ぶ6つの言葉」

西剛志(脳科学者)

2022年07月21日 公開 2024年02月05日 更新

「最近いいことがないな」と思っている方はいませんか? そんな方は、まず口ぐせを変えてみるのがいいでしょう。言葉は人の行動に大きな影響を及ぼします。脳科学者の西剛志さんが、口ぐせと脳の関係性や、実際に使いたくなる「いい口ぐせ」を紹介します。

※本稿は『PHPスペシャル』 2022年8月号より抜粋・編集したものです。

 

言葉はなぜクセになるの?

私たちが何か話すときには、基本的に脳で考えながら言葉を口に出しますが、無意識のうちに口から出てしまうのが「口ぐせ」です。あなたにも、つい口にしてしまう言葉の1つや2つ、あることでしょう。そもそも、なぜ言葉はくせになるのでしょうか。

私たちの脳には「思っていることよりも、言葉や動作を記憶に残しやすい」という性質があります。また、脳は「何度も入力されることは、生命にとって大切な記憶だ」と認識します。

そのため、たまにしか使わない言葉は忘れられていきますが、たびたび使っている言葉は「生きていくために必要な情報」と捉えられ、より習慣化されるのです。

脳は、よく使う言葉が「いい言葉」なのか「悪い言葉」なのかを判断して記憶していくわけではありません。いい言葉も悪い言葉も、何回も発していれば、「重要なこと」としてインプットされるのです。

せっかくインプットするなら、毎日が楽しくなる「幸せ脳」へと導いてくれる言葉を口ぐせにしたいと思いませんか?

ちなみに、脳がもっとも活性化して気分がよくなるのは、「感謝をしているとき」です。脳科学的にも、感謝をするとセロトニンやドーパミンなどの快感ホルモンが分泌されることがわかっています。まさに「幸せ脳」の状態と言えるでしょう。

夜寝る前に、その日にあったいいことを思い出して、「ありがとう」「感謝しています」などとつぶやいてみましょう。それだけで、脳が喜び、幸せな気持ちに包まれます。

 

言葉・脳・行動はつながっている

私たちの脳では、言葉を発した瞬間に、イメージが想起されています。たとえば、「太陽」と口に出したとき、何かイメージが浮かんできませんか?  明るい、暖かい、輝いている...といったところでしょうか。それらは、「太陽」という言葉そのもの以上に、強く印象に残りませんか?

言葉を発すると、脳内では、言葉に関わる「言語野」と同時に、視覚に関係する「視覚野」が活性化します。その結果、パフォーマンスが変わることがわかっています。

たとえば、握力を測るときに「弱い」と言いながら握ると、力が入らないイメージが浮かび、本当に力が入らなくなるのです。では、「強い」と言いながら握るとどうでしょう。自然と手に力が入り、パワーが出てくる気がしませんか?

このように、言葉によってつくられたイメージ次第で、日々のパフォーマンスが変わります。どんな言葉を使うかで、あなたの能力さえ変わってしまうのです。

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うれしいときに出る言葉は、いい言葉

著者紹介

西剛志(にし たけゆき)

脳科学者

1975年生まれ。東京工業大学大学院生命情報専攻修了。工学博士取得後、国家公務員を経て新会社を設立し、世界的に成功している人の脳科学的なノウハウや才能を引き出す方法を講演会などを通して1万人以上に提供。『なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?』(アスコム)など著書多数。

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