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「会議をスムーズに仕切れる人」が実践している思考法

佐々木裕子(株式会社チェンジウェーブ代表)

2022年09月02日 公開

 

クリティカルシンカーに必要な「3つの条件」

クリティカルシンカーとは、次の3つの質問に、具体的に答え続けられるという人です。つまり、先ほどの3つのステップがブレない人ですね。

1.「目指すもの」は何か?(いつまでに、どのくらいのレベルで?)
2. 今と目指す姿のギャップ(=課題)は?
3. ギャップを埋めるための具体的な施策は何か?

具体例で見てみましょう。次の図はある少年が高校生のときに描いたものです。

この図は完全なクリティカルシンカーが描いた図ですよね。目指すものは、「ドラフト1位8球団」。それを明確に具体的に設定し、今とのギャップ、それを埋めるためのアクションをとてもクリアに、詳細に描き出しています。

誰のものかわかりますか?

──大谷翔平選手?

はい、その通りです。ここまで自分の目標とアクションを具体的に書けるなんて、ほんとうに驚きですよね。

もともとの才能もあると思いますが、彼が今の実績を残しているのは、目標を明確に定める思考アプローチとも高い関連性があると思います。実は、イチロー選手も、サッカーの本田圭佑選手も、子どものころから同じような内容の作文を書いているんです。

クリティカルシンキングって、難しそうに聞こえますが、考えることは、訓練すれば誰でもできる。できないのは、どこかで少し言い訳をして、考えることをやめてしまうから。

本当に実現したいことが何かを考え抜いて、何が課題でどうしたらよいかを徹底して具体化する「筋トレ」をする。ずっと筋トレし続けていれば、できます。

ですから、つねに自分に問いかけてください。自分の将来でも、会議でも、何か始めようとするとき。

1. 目指すものは何か?(いつまでに、どのくらいのレベルで?)
2. 今と目指す姿のギャップ(=課題)は?
3.ギャップを埋めるための具体的なアクションは何か?

これらすべてにちゃんと自分で説明ができれば、その実現性はかなり高いといえるでしょう。

シンプルな話なのですが、これを具体的に考えて徹底してやるということが、実はとても難しいんです。いかに難しいかということは、先ほどみなさんが答えてくれた会社での会議の例が証明していると思います。

 

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