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大人の教養の身に付け方...「動植物の図鑑」を寝室で読むのがおすすめな理由

奥野宣之(著作家/ライター)

2023年07月17日 公開

 

体験と知識の相互学習

また、やや自然科学とはズレるけれど、食卓の近くに食に関する本を置いておくのもおすすめです。

食材図鑑の中にはハンディな文庫サイズのものもある上、食文化の本は人気があるので選択肢が多いのも魅力です。野菜図鑑、食用魚の図鑑、スパイス図鑑、ドーナツの図鑑というふうに、あらゆる食のジャンルにビジュアルブックが出ています。

レシピ本になるとさらに膨大な数があります。近年はフランス料理研究家による調理科学のビジュアル本など、ジャンルをクロスオーバーする本も増えてきました。

キッチンや食卓での「読み方」は、体験と知識を"相互参照"することで強化学習できるのが強みです。夕食に食べた魚を図鑑でチェックして「へー、すごくおいしいと思ったら今が旬なんだ」というのもひとつの発見と言えるでしょう。

10年ほど前、大学の社会人講座に通っていたころ、ある図書館学の先生が「最高の学習は試行錯誤だ」と語っていました。

本を読んで「正解」を手に入れるのではなく、自分で仮説を立てていろいろ試して、失敗を重ねながらゆっくりと正解に近づいていく。これこそが本来の「学び」だというわけです。

 

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