頑張っているつもりなのに、会社から評価されていない気がする...株式会社クロスリバー代表の越川慎司さんによれば、"期待されている人"には行動パターンにおいて違いがあるといいます。著書『会社から期待されている人の習慣115』では、期待されている人たちがおこなっている「信頼を積み上げる」ための習慣を紹介。
本稿では、同書より周りからの相談を聞くことや、機嫌よく過ごすことのメリットについて言及した一節をお届けします。
※本稿は、越川慎司著『会社から期待されている人の習慣115』(ダイヤモンド社)を一部抜粋・編集したものです。
「ちょっといい?」と声をかけやすい
調査によると、期待されている人たちは「今ちょっといいですか?」と声をかけられる頻度が一般社員の7.5倍にのぼることがわかりました。
これは偶然ではありません。デスクの書類を片づけ、椅子の角度を少しだけ周囲に開く。視線が合ったときに笑顔で軽くうなずく。こうした細かい動作によって話しかけやすい雰囲気を作り出していました。
職場の画像をAI分析しても、表情の柔らかい人やデスク周りを整理している人の方が、相談が来る割合が28%高いという結果が出ています。
すぐに対応できないときも、「相談の芽」を潰さない
「ちょっといいですか?」と言われたとき、彼らの一言目の76%は「もちろん」でした。
ときには、すぐに対応できないこともあります。そんなときは、相談者にまず「何分くらい必要ですか?」と尋ねます。「急ぎですか?」と聞くと相手は「いえ、今度で大丈夫です」と遠慮してしまうため、そうならないように配慮しつつ、必要な時間を見積もって優先度を整理するための問いかけです。
「30分後なら大丈夫です」と代替案を提示するときもあります。断ると相手はがっかりしてしまうため、具体的な代替案を提示して安心させていたのです。
「相談」は、会社や自分にとってもプラスになる

相談を前向きに受け止めるのは、それがイノベーションの種になると知っているからです。
上にある図は、弊社が支援してきた60件以上の新規事業の起点が「オフィスのどこで生まれたか」を示したものです。これによると28件で、デスク周りや会議室の手前で言われた「今ちょっといいですか?」から始まった会話がアイデアの起点になっていたのです。
相談される人には、自然と情報と信頼が集まります。情報が集まるということは、意思決定の精度が上がるということ。結果的に仕事の成果も上がります。これが、期待されている人たちが相談を丁寧に扱っている理由です。
「機嫌よく」いる努力をしている
会社から期待されている人たちは、常に「機嫌がよい状態」をキープするよう心がけています。とくに顕著だったのが、会議のときです。
218社で計3万2,000時間の社内会議を記録し、AIによる感情分析をしたところ、期待されている人の65%は会議時間の60%以上でポジティブな感情を表出しているとわかりました。
忙しくても、トラブルが起きても、後輩にプロジェクトを取られても、朝の電車が遅れても、体調がいまいちでも、口角を少し上げ、機嫌のよい「ふり」をし続けるのです。
「不機嫌な人」は、共同作業の比率が15%も少ない
期待されている人たちがポジティブを心がけるのは、不機嫌でいることにはデメリットしかないからです。とくに、他者との共同作業に大きな悪影響を与えます。
17万人を調査したところ、働いている全時間の87%が他者の協力を要する仕事をしている時間であるとわかりました。ここには期待されている人とそうでない人に差は見られませんでした。
ところが、507社のオフィス行動データを分析したところ、同僚から「あの人は忙しそう」と2か月に1回以上言われている人は、働いている時間の72%しか共同作業をしていないとわかりました。
6割の管理職が「誰と仕事しているか」を重視している
つまり不機嫌で忙しそうに振る舞うことは、周りからの評価を下げ、必要な協力を得られなくなり、仕事を一人で抱え込むことにつながるのです。当然、仕事の成果にも悪影響を及ぼします。
評価を決める管理職にも聞いたところ、「どんな仕事をするかより、誰と仕事をするかを重視する」と答えた人が6割を超えていました。
期待される人たちは、一緒に働きたいと思わせる力も重要な評価項目であると理解しているのです。そのため彼らは、ストレス発散の手段を複数持ち、こまめに使い分けています。忙しくても不機嫌のまま放置せず、積極的に自分の機嫌を自分でとるようにしているのです。









