体幹部は、すべての動作のスタート地点
皆さんは、たとえば床に落ちているゴミを拾おうとしたとき、初めにどの部分の筋肉が動いていると思いますか?
「拾うという動作だから、腕や手だろう」
「まず屈まなければいけないから、ヒザじゃないか?」
正解は、体幹部です。モノを拾う動きに限らず、人間が行うすべての動作は、体幹部の筋肉が動き、それに連動して手足が動いているのです。
これには理由があります。歩く、走る動作を思い浮かべてみてください。いずれも、どちらかの足を前に出すと同時に、反対側の腕を後ろに振っていますね。このように人間の体は、上半身と下半身が常に連動して動きます。
足を出すときは太ももを引き上げるために腰部の筋肉が、腕を振るときには背部の筋肉が働きます。いずれも体幹部の筋肉です。このように上半身と下半身の中間点にあたる体幹部の筋肉が機能して、動作が成り立っています。
この仕組みは、スポーツにおいても同じです。体幹部の筋肉を強化すれば、下半身で生まれたパワーは手足へと最大限に伝わり、パフォーマンスアップにつながるのです。
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まずは体幹トレーニングの基礎「ドローイン」を覚えよう