1. PHPオンライン
  2. 仕事
  3. 藤巻幸大・職場で「可愛がられる」ひとが心がけていること

仕事

藤巻幸大・職場で「可愛がられる」ひとが心がけていること

藤巻幸大(株式会社藤巻兄弟社代表取締役社長)

2014年03月17日 公開 2023年01月05日 更新

藤巻幸大

可愛がられるエリートの3要素とは

可愛がられると言うと、何だか人に媚びているようで嫌だと言う人もいるかもしれません。自分の隙を相手にわざと見せて取り入ろうとするような。

でも僕から言わせると、本当の意味で可愛がられると言うことはとても奥が深いものだと思います。たとえば突っ込みどころ満載の隙だらけで未熟な人物がいたとしましょう。そういう人物がはたしてすべて可愛がられるか? けっしてそうではありませんよね。

人によってはそうした理由で嫌われたり敬遠される場合だって少なくない。いや、むしろその方が多いのではないでしょうか。

一体その違いは何なのでしょう?

僕はその人の心根だと思います。どこか純粋で素直であるとか、飾らないで素をさらけ出すことができるとか、物事に真剣に真摯に向き合う姿勢だとか……。そういう人間的な部分、心根の部分がまっすぐで歪んでいないこと。

そういう心根がしっかりしている人は、ある種のポテンシャルの高さを感じさせます。いまは知識も技術も足りない未熟な状態でも、それを身につけたら将来は伸びるというような期待感や希望を抱かせるんですね。

ヨーロッパでは将来エリートになるべき人物を養成する特別なエリート校があります。イギリスのあるエリート校の教育方針がとても印象深いので紹介します。エリートたるべきポイントとして次の3つをあげています。

(1)勇敢であれ

(2)楽天的であれ

(3)ムキになるな

何だかあまりにシンプル過ぎて肩すかしの感じさえしますが、これが考えれば考えるほど奥が深いんです。

教養を身につけろとか、リーダーとしての資質を高めろとか、そんな具体的な項目はありません。でもこの3つがあれば人間的にとても魅力的な人物であることは間違いない。

実はこの3つはそのまま可愛がられる人物の要素でもあるんですね。たとえば勇敢であれば失敗を恐れず、いろんなことにチャレンジすることができるでしょう。前向きな姿勢のある人物はやはり可愛がられます。

自分の素をさらけ出すことも勇敢でなければできないことです。ありのままの自分、飾らない自分を出す。その点からも可愛がられるには勇敢でなければならないということ。

楽天的であることも同じように可愛がられる要素です。注意されたり叱られても、そこで挫けず食らいついて行くためには、心の奥底に楽天的な気持ちがなければできないでしょう。自分に対して根本的な自信がある人は、どこかに楽天的な要素がある人だとも言えます。

ムキにならないということも、面白いポイントです。すぐムキになる人は他人からすると厄介な存在です。どんなに正しいことを主張していても、ムキになっている人はやはり敬遠したくなりますよね。

たとえば上司がちょっと注意するとムキになって自分の正しさを主張する部下がいたら、やはり上司は嫌がるでしょう。

ムキにならないということは、どこか自分を突き放して自分を客観的に見ることができるということでもあります。視野が狭まっているのではなくて、広く俯瞰して物事を見ることができる。だから自分と違う意見にも耳を傾けることができる。

そんな余裕のある人物こそいろんな人から可愛がられるのだと思います。

勇敢で楽天的でムキにならない。言葉はシンプルですが、よく考えるとその人の心根、品格とか品性に関わるとても重要なポイントだと分かります。このような品性や品格を兼ね備えた人こそが、他人から可愛がられる人物だと僕は考えています。

 

関連記事

アクセスランキングRanking

前のスライド 次のスライド
×