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サラリーマンゴルファーの「ハンディ別練習メニュー」

田原紘(プロゴルファー)

2011年07月02日 公開 2021年08月24日 更新

サラリーマンゴルファーの「ハンディ別練習メニュー」

上手くなりたくて、何冊もゴルフ本を読む、練習場でたくさんのボールを打ち込む。それなのに、自信満々でコースに出るとスコアがちっとも伸びない……。そんな報われない努力をしている人は多い。

プロが実践する理論は、多くの経験を積んだり、技術があってこそできるもの。ゴルフに相当な時間を費やさなければ、身につけることはできない。

本稿は、「努力しているのに上達しない。」そんな悩みを抱えるサラリーマンゴルファーでも、本番でみるみるスコアが良くなる練習を紹介。ハンガーや枕、バットにイスなど身の回りにあるものを使ったユニークな練習で、正しいスイングが身につく。人の何倍も早く上達できること間違いなし。

※本稿は、田原紘著『サラリーマンゴルファー 本番下手が治る本』(PHP研究所)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

ビギナー向け練習メニュー (ドライバーは不要。使用するクラブをしぼって練習する)

ゴルフの魅力のひとつは、何と言ってもナイスショットした時の感触だろう。だからドライバーを集中して打ち込んでいる人は多い。しかし、長いクラブを必死になって振るからすぐ疲れてしまう。

私は、ドライバーを使いこなそうと努力する時間があったら、3番ウッドを練習したほうがはるかに役立つと信じている。

飛距離もドライバーとほとんど違わないし、私自身、シングルになった時でも3番ウッドまでしか使っていなかった。プロテストに合格した時も、使っていたのは2番ウッド。ドライバーを使い出したのは、プロになって2年ほど経ってからだ。

ドライバーというのはそれほど難しいクラブなのだ。初心者がコースでスコアを崩す農大の原因は、ドライバーを使ったティーショットにあると断言してもいいだろう。

さて、そこで具体的な練習メニューだが、初心者は1回の練習で250~300発打つことを目標にする。この本で紹介した練習法でこれを週に1、2回続けて、月に1、2回ラウンドすれば、短い人で1年、長い人でも3年でシングルになれることを保証する。特別な体力は必要ないし、握力も40~45くらいあれば十分だ。

使用するクラブは、3、4本にしぼる。まず最初は9番アイアンを150発。次は7番アイアンを50~80発。同じく7番アイアンを使ってランニング(転がし)の練習を50発。そして最後は残りのボールを使って3番ウッドか4番ウッドをティーショットとフェアウェイでのショットに分けて打つだけで十分だ。

 

ハンディー5~20の人の練習メニュー (基本は初心者と同じ。ただし苦手なクラブに6~7割の時間を)

ハンディ15~20のいわゆるアベレージの腕前でストップしている人が、なんとかハンディを10~13くらいまで引き上げたいのなら、初心者と同じように定期的な練習をする必要がある。

練習場で打つボールの数は、初心者レベルと同様、250~300発。ただし、ただ漫然といろんなクラブを消化するのではなく、メインとするクラブを決め、そのクラブで集中して打つことが大切になってくる。

ラウンドしてみて「あのクラブの失敗がなかったら」とか、「あそこで上手く打てていれば」というクラブが必ずあるはずだから、そうした"たら、れば"の1本で徹底的に打ち込む。全体の練習量の6~7割をそのクラブにあてるのだ。

しかし、ドライバーだけは除外する。ドライバーが問題の場合は、初心者同様、3番ウッドなどで代用したほうがはるかに実戦的となる。

「これでは初心者の練習メニューとほとんど同じではないか」と不満を持つ人がいるかもしれないが、私の目から見るとハンディ15の人もハンディ30の人も、レベルとしては同じ。ただハンディ15~20のゴルファーは、初心者に比べてラウンド経験が豊富で、スコアのまとめ方を知っているという違いでしかない。

1回の練習に使うクラブは、メインのクラブ以外、せいぜい4、5本あればいいだろう。

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