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トランプによって消されるオバマ外交と政治

2017年01月19日 公開

日高義樹

ホワイトハウス

第44代アメリカ大統領バラク・オバマは、近視眼的に物事を考えて行動することで知られている。大統領としての歴史的な評価を残そうと考えたばかりに、目先だけを考えた、きわめてお粗末な行動をとりつづけた。

バラク・オバマは、オバマ政治マシンの一員であるヒラリー・クリントンを後継者としてホワイトハウスに送り込み、第3期オバマ政権をつくらせようと、全米を駆け巡った。

ヒラリー・クリントンを支援する集会に現れ、対抗候補のドナルド・トランプを罵りに近い言葉で攻撃するといった、大統領としてはアメリカの政治史上、前例のないような行動をとった。

バラク・オバマは、コロラド州のアメリカ空軍士官学校の卒業式では、「トランプの考えているアメリカはアメリカではない」とまで言い切っているが、自分がつくりだしたアメリカを何としても維持したかったのであろう。

そうしたオバマの異常な行動はまったく功を奏さず、ヒラリー・クリントンは落選し、今のアメリカのすべてを変えようとするドナルド・トランプがホワイトハウスに入ることになった。

その結果どうなるかと言えば、大統領バラク・オバマの八年間の政治が消滅する。コンピュータで言えば、ゴミ箱の中に捨てられることになる。

バラク・オバマは、アメリカ人のすべてを医療保険に加入させるために、政府が援助する新しい医療保険制度、いわゆるオバマケアを、自らの歴史的な業績にしようとしている。オバマは、この制度が発足してから2000万のアメリカ人が医療保険に加入したと胸を張っているが、実際にはこの制度は低所得者だけに有利な不公平な制度であるとして、アメリカの多くの州で訴訟が起きている。

ドナルド・トランプは、このオバマケアを実質的に終わらせてしまおうと考えている。

ハドソン研究所の同僚は次のように指摘している。

「オバマケアで2000万人が新しく医療保険に加入することができたというが、これは数字のうえだけにすぎない。実際にはメディケイドという貧困層が受ける医療の枠が拡大しただけだ」

オバマケアが始まってから、2000万人には達していないものの、数百万の人が新しく医療保険に加入できたことは確かだが、これまで自力で医療保険を払ってきた中流階級が大きなしわ寄せを受けることになった。保険会社がオバマケアを引き受けるコストをこれまでの加入者の保険料に上乗せしたからである。

バラク・オバマの福祉偏重政策の一環として始まったオバマケアは、アメリカのミドルクラスに大きな損害を与えた。

アメリカ最大の医療保険会社の一つであるブルークロス・アンド・ブルーシールドの加入者はほとんどがミドルクラスだが、これ以上保険料を上げるわけにはいかないと、ついにオバマケアから離脱してしまった。ドナルド・トランプはオバマケアのわずかな部分を残し、後はすべて廃棄することにしている。

バラク・オバマは熱心な環境保護主義者で、再生エネルギー産業、とくに太陽光発電企業を積極的に支援し、大気のこれ以上の汚染を防止するために、ガス排出量の規制を取り決めたパリ協定に賛同したが、ドナルド・トランプはアメリカ経済の発展を妨げるとして、協定から脱退しようとしている。

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