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「段取り」でひらく"トップセールス"への道

小森康充(営業強化コンサルタント)

2012年01月31日 公開 2021年08月06日 更新

「心の扉」は開いているか

一般に、初対面の人同士は、お互いに心の窓が閉じています。「この人はいい人かな、悪い人かな」と考えている状態です。

少し会話をすると、「この人は悪い人ではなさそうだ」とわかり、心の窓が開いてきます。お互いの考え方や感じ方なども心の窓から見えてきます。ところが一度けんかをすると、再び心の窓が閉じてしまいます。

こうした心の窓の開き具合は、顔の表情にあらわれます。しかめっ面をしていたら閉じていて、にこにこ顔なら開いています。初対面の人同士の顔は緊張して、ときに引きつったようになっています。それが打ち解けてくると表情も緩みます。ところがけんかをすると憮然とした表情になります。

私の経験から、相手が笑顔になると商談の成功率は高くなります。逆に相手の顔が「しかめっ面」になっていると、プレゼンしてもなかなか買っていただけません。コミュニケーションは相手を笑顔にすることだと思います。

また、先にも述べたように、初対面のお客様に会うときは、自分の心の窓も閉じていることがあります。それを開くには、相手を宝物だと思うことです。

お客様は買ってくれないかもしれないし、たくさん買ってくれるかもしれない。わからないのなら、たくさん買っていただけるはずだと思うようにします。

どんなお客様かわからないのだったら、お客様のいいところを見て、好きになるようにします。そして、成功のイメージを描きます。とてもよい雰囲気で商談しているイメージを描くのです。こうして自分の心の窓を開きます。

自分の心の窓を開くには、「基準を落とす」という方法もあります。真面目で完璧主義の人は、1回目の商談で契約をとろうとか、成功しなければいけないなどとし思い込んでしまいがちです。それによって自分の心の窓が閉じてしまうことがあります。

そこで、会っていただけるだけで幸せ、名刺交換していただけるだけでうれしい、プレゼンテーションを聞いてもらえるだけでありがたいというように基準を落とすのです。お客様に断られても怒られても、落ち込まないことです。

営業は、常に心の窓を開いておくように努める必要があります。

営業の世界にはトップ営業と呼ばれる人たちがいます。彼らは数多い営業の上位20%ほどです。10人のうち上位2人に入ればトップ営業といってもいいでしょう。そこに入るための方法を拙著『トップセールスの段取り仕事術』で学んで実践してください。

本書で紹介する「段取り」を実践することで、営業成績は必ずアップします。

多くの方々が、その内容を実践し、売上目標を達成されることを心より願っています。

 

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