日本人のメタボの原因は「お米」ではない!?
では、摂取カロリーを下げずに、内臓脂肪を減らすにはどうすれば良いのか。答えは簡単で、代謝を促進する食べ物を積極的にとれば良いのです。代謝が上がればカロリーが効率よくエネルギーとして燃焼されるため、内臓脂肪として蓄積されにくいのです。
その食べ物とは、ずばりお米です。カロリーは、脂質の割合が高いほど燃焼されにくい性質がありますが、お米に含まれる脂質の割合はわずか2%。日本人が長い間主食としてきたお米は、太りにくく健康的な身体を作る理想の食材なのです。特に代謝機能が落ちてくる40代こそ、積極的にお米を食べてほしいと思います。
こんな話をすると、「お米には糖質が多く含まれているから、かえってメタボの原因になるのでは」という疑問を抱かれる方もいると思います。
しかし、日本人の摂取カロリーに占める炭水化物の割合は、年々減少しています。終戦直後は炭水化物が8割を占めていましたが、現在では55%前後。国の指針では「炭水化物60%以上、タンパク質15%、脂質20〜25%」が理想的な栄養バランスとされていますから、既にその基準を下回っています(図2)。
にもかかわらずメタボに悩む人が増えているのですから、炭水化物が原因ではないことがわかります。
逆に戦後、摂取割合が増え続けているのが脂質です。お米を食べる量が減り、脂質が多く含まれるおかずを食べる量が増えたことが、メタボ増加の本当の要因なのです。