麻布高校、東大、BCGからアニメ業界へ インターネットが導いたキャリア
2018年09月18日 公開 2022年08月22日 更新
フランスで外国人に指摘された「世界で通用する日本のコンテンツはアニメ」
フランスで外国人に指摘された「世界で通用する日本のコンテンツはアニメ」
本文BCGに所属して4年目に、フランスにあるビジネススクールのINSEAD(インシアード)にタダで留学させてくれるという話があり、それに乗り、経営の勉強をしていました。
INSEADは面白い学校で、学生の割合はひとつの国から15%以内に抑えるというルールがありました。ですから、世界中の様々な国から学生が集っていたのです。敵対していたイスラエル人とレバノン人が同じクラスだったり。
コンテンツがキングになる時代を予想していた僕は、「海外に向けて発信すべき日本発のコンテンツは何か」と学生たちに聞いて回りると、「カラオケとゲームとアニメしかねえじゃねえか」と。
当時、みんながカラオケで歌っていたのはマドンナばかりで、日本の曲ではない。ゲーム市場の構造はソフトメーカーが押されて、ソニーや任天堂などのハードメーカーが中心で、かつ日本国内でガラパゴス化が進行していた。
一方でアニメに目をやると、世界で大きく展開されているのはディズニーなどのレガシーな企業しかない。世界に出ていけば、日本が勝てるかもしれないと考え至ったわけです。
その後、コンサルティング業務を続けるなかで、新しいビジネスを起こしたいという思いが募っていったのですが、すぐに辞めてしまうと、留学費用を返済しなければならない(笑)。
もったいないので、BCGに勤めながら、土日と夜を使ってアニメーション制作会社を立ち上げました。
その後、1999年にデジタルアニメーションの制作に力を入れていたゴンゾと知り合いホールディングスを設立し、その後、上場にまで至りました。
しかしながら、その間に相当な資金を使ったさまざまな展開を行ったのですが、そのほとんどをスッてしまって(苦笑)。
お金使うのは得意ですが、稼ぐのはあまり得意じゃなかったようで、会社は傾かせてしまいました。現在では会社に大資本が入り、雇われの身となりましたが、相変わらずアニメの世界に身を置いています。
それでも、日本のアニメが世界に対し強みを持っているは、現在でも信じて疑っていません。
関連サイト:ニューミドルマン養成講座2018秋期「石川真一郎直伝!グローバルコンテンツとしてのアニメビジネスプロデュース入門」