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求人広告はココが見られる! 応募者が激増する「表現のコツ」

平賀充記(ひらがあつのり:ツナグ働き方研究所所長)

2019年02月21日 公開 2022年08月16日 更新

求人広告の神は細部に宿ると心得る

ではここで、あまり好ましくない一例を見てみましょう。

[パ] ⑴鮮魚  ⑵精肉

これは、ある求人誌に掲載されていたスーパーの求人広告です。よく考えれば鮮魚・精肉コーナーのパート募集であることが理解できますが、一瞬戸惑いませんか?

じつは、求人募集において、こんな表現は日常茶飯事です。募集する側にとって当たり前の表現は、得てして応募する側もわかっているという前提に立ってしまいがち。

ていねいな表現を少し心掛けるだけでも、応募者に届く情報量は格段に増えます。それが応募者の心理的ハードルを下げるのです。

ここで紹介するのは、ちょっとした小ワザです。「求人広告の神は細部に宿る」と心得てください。

まずは、職種の書き方について。職種は極力わかりやすく書いてください。たとえば、先述のスーパーの募集についてビフォー・アフターで解説してみます。

【Before】 [パ] ⑴鮮魚  ⑵精肉

【 After 】 [パート]販売スタッフ ⑴鮮魚売り場/加工なし ⑵精肉売り場/陳列のみ

いかがでしょう。グッとわかりやすくなったのではないでしょうか。このくらいの、わかりやすさを意識してください。

わかりにくい表記はそのまま「不親切な企業・店である」という印象にもつながり、応募者に敬遠されてしまいます。
 

わかりやすい表現はネット上にピックアップされやすい

わかりやすい表現を心掛けなければいけない理由は、たんに応募者へのホスピタリティだけではありません。

最新HRテックツールである「indeed」をご存じでしょうか。最近ではCMなどが話題となっているので、知っている方も多いかもしれません。

この「indeed」は、インターネットの求人サービスです。ただし従来型の「タウンワークネット」や「バイトル」といった求人サイトとは少し違います。正確には、「求人情報専門の検索エンジン」と表現するのが適切でしょう。

求人サイト、新聞等のメディア、各種団体、企業の採用ページなど、数千のウェブサイトを巡回して求人情報を収集、独自のテクノロジーを駆使して、求職者の検索条件に合わせて一覧表示します。

「求人業界のグーグル」といえばわかりやすいかもしれません。

関係者によると、現在、日本での求人掲載件数は約200万件、月間800万PVを超えるとのこと。日本の求人媒体のなかで、圧倒的なパワーを持っているのです。

ですので、インターネットの媒体に広告を出した場合、このプログラムに見つけてもらうことで「indeed」にも掲載されることになるのです。無料で影響力のある媒体に取り上げてもらえるなら、これは非常にありがたいことです。

「indeed」のプログラムが掲載するか掲載しないかを決める際の判断は、職種のわかりやすさに準拠しています。職種をていねいに書くだけで、今最も旬の求人サービスに無料で掲載されるのですから、ここは頑張りどころです。

ちなみに、文中に「♪」や「★」などと、記号をつけてしまうと、ピックアップされないという情報もあります。注意してください。

もう1つ小ワザを紹介しましょう。それは、連絡先についてです。
電話番号欄のそばには必ず担当者の名前を入れましょう。名前が少しでも読みにくい場合には、フリガナも添えてください。

また、電話をかけてもいい時間を明記しておくことも効果的です。
応募者にとって、電話をかける行為自体かなりの緊張感があります。しかも、若い世代はコミュニケーションの多くをLINEなどのSNSで完結しているので、電話に対するハードルが余計に高くなっています。

「何時から何時までの間に誰宛にかければ大丈夫」ということがわかっているだけで、安心感が増します。担当者の名前と受付時間を明記する。たったこれだけのことで、実際に応募が増えた例は本当に多いのです。

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同じ内容でも表現を変えるだけで印象がガラリと変わる

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