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"感性マーケティング”でビジネスを変えよう!

小阪裕司(オラクルひと・しくみ研究所代表)

2010年12月21日 公開 2022年08月17日 更新

 

感性を軸にビジネスを実践で自ら解を求めよ

これは「工業社会」のビジネスフレーム(枠)であり、違った枠が存在する現代社会においては、ビジネスにはまったく異なるやり方、別の道があり、この道の先にまだまだ多くの可能性が眠っています。

商品そのものやデータに注目するのではなく、消費者の行動とその源泉となる「感性」を軸としてビジネスを捉える-。このような消費者の感性に注目したマーケティングを「感性のマーケティング」と名づけています。

私は長年、経営者や現場の方々、研究者の方々とともに、どのように消費者の感性にアプローチして成果を上げていくかを考えております。その研究成果の詳細は、10月に発売したCD『お客様の「買いたい」気持ちを高める方法』に盛り込んでおりますので確認してください。

ただ、この「感性のマーケティング」には、これをやれば必ずこうなるという決まり切った解答も、単一の解答もありません。他社の成功体験をみて単純にまねるだけではダメです。「自分の業界の成功事例を教えてほしい」といったような声を、じつによく耳にします。

最短距離を走りたがる気持ちはわかりますが、やはり実践を通じて自分で答えを見つけるようにしなければなりません。自力で、つねに自社のお客さんをワクワクさせられる創造力をこそ身につけなければならないのです。

コミュニケーションを取り、顧客との絆をつくる。その絆を深めながら、取り扱う商品やサービスが彼らにもたらす新しい価値を提示していく。これこそが「感性のマーケティング」の道筋です。多くの人がこの道筋をしっかり歩むことで、「感性のマーケティング」が、不況にあえぐ今の日本における一つの突破口となるものと信じております。

小阪裕司小阪裕司(オラクルひと・しくみ研究所代表)
1992年、「オラクルひと・しくみ研究所」設立。人の「感性」と「行動」を軸にしたビジネスマネジメント理論と実践手法を研究・開発し、2000年からその実践企業の会「ワクワク系マーケティング実践会」主宰。九州大学客員教授、静岡大学客員教授、中部大学客員教授、日本感性工学会理事。執筆・講演・公の事業・学術研究など帽広く活動し、最新刊『お客さまの「特別」になる方法』(角川書店)をはじめ著書多数。

 

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