相内ユウカ「なぜコンビニで”成人向け雑誌”が売られていたの?」
2019年10月19日 公開 2019年10月21日 更新
1988年にスタートし、現在に至るまで30年以上にわたりビジネスパーソンの重要な情報源として支持され続けるテレビ東京の『WBS(ワールドビジネスサテライト)』。経済・金融ニュースからビジネストレンドを網羅・深堀りし、映像でわかりやすく伝える番組内容に視聴者の支持が厚い。
そのWBSが2018年より革新的なプロジェクトを発動させた。それがVチューバーアナである「相内ユウカ」の起用と冠番組「相内ユウカにわからせたい!」のネット配信(YouTube)である。
WBSでも活躍する解説委員を相手に、相内ユウカが歯に衣着せぬ発言を繰り出しつつ、同番組内で取り上げたテーマをさらに噛み砕いて視聴者に伝えているのだが、その人気ぶりから番組も書籍化までされた。
本稿ではその書籍『Vチューバー相内ユウカが経済ニュースわかるまで聞いちゃった。』より、相内ユウカがタツオこと山川龍雄・日経ビジネス編集委員に「24時間営業」問題に深く迫った一節を紹介する。
※本稿はテレビ東京ワールドビジネスサテライト編『Vチューバー相内ユウカが経済ニュースわかるまで聞いちゃった。』(日本経済新聞社刊)より一部抜粋・編集したものです。
ユーザーにありがたい「24時間営業」とオーナーの悩み
【ユウカ】今日のお題は「24時間営業」です。ここからはタツオの専門になるかな。24時間営業ってすごく便利だよね。でも、いったい何が問題なのかな?
【タツオ】どの視点で見るかによるんですね。ユウカは、深夜にコンビニを使います?
【ユウカ】使う。だって、ほら、ほとんど毎日深夜勤務だし。
【タツオ】テレビ東京のオフィスの中にも、セブン‐イレブンがあるじゃない。私も番組が終わった後に使っているんですけど、これが使えなくなっちゃったらどうかな?
【ユウカ】えー。それは困るなぁ。
【タツオ】本当は、こういうオフィスの中にあるコンビニって、実はセブン‐イレブンでも24時間営業しているところって少ないんですよ。我々のために開けてくれている。
【ユウカ】何だかありがたく思えてきたな。
【タツオ】だから、どの視点で見るかによって意見は随分変わると思います。
【ユウカ】ほお、視点というのは、人手不足とかそういうことなの?
【タツオ】一番困っているのは、深夜にはアルバイトの人を雇えないこと。どれだけ時給を上げても採用できないので、関西にあるセブン‐イレブンの店の一つが、これじゃ24時間営業できませんと、勝手に閉めちゃったんですね。それが契約違反だと本部とモメて、そこからネットにも火がついて今に至っているという問題ですね。
【ユウカ】そうなんだ。人も集まらないし、最近バイトテロ(注1)とかもあるから、何か怖いよね。
【タツオ】バイトテロも実はちょっとこれにかかわっているんですね。
コンビニのオーナーの方と話をすると、深夜はどうしても人が採れないから、少し素行が悪い人というか、本当は採用したくない人を我慢して採用し続けなきゃいけなくなって、実はヒヤヒヤしている中でバイトテロが起きているという面がある。
バイトテロは特に監視があまり厳しくない深夜に起きているケースが多いんですね。
【ユウカ】そうなんだ。深夜にバイトテロって起こるのね。私、最近一番腹立つのってバイトテロのニュースかも。
【タツオ】コンビニの本部と加盟店のオーナーさんとは、見ている景色が少し違う。両者が一緒になって問題を考えないと、解決しないと思うんですね。
【ユウカ】見ている景色が、どう違うの?
【タツオ】そこが、この問題で一番大事なんだけど……。
※注1「バイトテロ」
コンビニエンスストアや外食などのチェーン店で、アルバイト従業員が不適切な行為をし、その動画をインターネットに投稿する行為を指します。動画はあっという間に拡散し、企業は謝罪や営業休止などの対応を迫られます。2019年に入ってからは、いったんゴミ箱に捨てた食材をまな板に戻す、おでんを口に入れて出す、「おたま」を股間に当てる……といった行為が問題になりました。