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間違うと親子絶縁も!?…親を安心させる生前整理「3つの手順」

杉田明子

2019年11月08日 公開

 

手順2 使っている物だけを身近な場所にしまいなおす

続いて、使われている場所である生活エリアです。物を同じように分けますが、収納するときには使用頻度を考えて、収納場所を決めていきます。

整理されていないお宅は、使いやすい収納が使われない物で埋まり、床に物が出ていたり、よく使う物なのに、使う場所から離れたところにあったり、生活が不自由になっています。不自由さに慣れてしまっているので、体に無理がかかっていることなど気づかないケースがほとんどです。

そうなる原因は、後から入ってきた物ほどよく使うのに、前から家にあった使われていない物を入れ替えるという発想がないことにあります。これは、居住年数が長ければ長いほど起こっている問題です。このような理由で、いったん収納場所のリセットが必要になります。

やり方としては、収納から出す→分ける→選んでもらう、そして改めて収納します。収納場所を変えると、慣れないことに不自由さを感じる場合もあるため、立ち会ってもらうことは大切ですが、必要な物だけに絞ると圧倒的に物が減るので、「見ればわかる」という状態を実現できます。

捨てられることを親から不安に思われたら、それまでに片づけた、使っていない物の収納を見せて安心させてあげましょう。そして、生活エリアから使わない物が出てきたら、手順1で分けて整えた収納場所へしまっていきます。

生活エリアを片づける場合、物の量が比較的少なく、毎日使う場所として、洗面所から取り組むことをオススメしています。ここで便利さを実感してもらえたら、ひと部屋ごとに生前整理を続けていくことができるはずです。

また、洗面所を優先させたい別の理由として、この場所を寒い空間のまま使っているご高齢の夫婦が多く、温度差によるお風呂や洗面所での死亡例が増えているということもあります。片づかないから狭くて暖房が置けない、危ないから置けないというお宅はとくに、片づくことで安全な暮らしが叶えられます。

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手順3 両親の希望を聞いておく

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