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間違うと親子絶縁も!?…親を安心させる生前整理「3つの手順」

杉田明子

2019年11月08日 公開

間違うと親子絶縁も!?…親を安心させる生前整理「3つの手順」

<<人間、誰もがいつかは親の死と向き合うことになる。そのときに備えて準備しなければならない様々なことを憂い、漠然とした不安を抱えている人は多いだろう。なかでも、親の家の生前整理はなかなか取り組むことができずに死後、難航を極めるクセものだ。

収納デザイナーの杉田明子氏によれば、生前整理は「親がよりよく生きるための片づけであり、生活を“今”に合わせてリニューアルする」こと。死に向かう片づけではないという認識を持てれば、取りかかるハードルはぐっと下げられるという。

独自の収納メソッドを生み出し、収納カウンセリングや整理サービスを提供する杉田氏に、生前整理のコツと具体的なやり方を聞いた。>>

 

親の家の片づけで知った「ゴミの相続」

両親の他界により、誰も住むことのなくなった実家の片づけは、多くの人が直面する問題です。

・時間がなくバタバタと決めた遺品整理業者に頼んで法外な値段を取られた
・業者の選別がいい加減で、肝心の探していた物が見つからず、捨てられてしまったかもしれない
・自分が行けず妻に片づけに行ってもらったけれど、量の多さに加え、判断できない物ばかりで疲弊させてしまった
・結果的に全部ゴミになり、親が死んだ日よりも寂しい気持ちになった

「親が自分で整理しておいてくれればこんなに大変なことにはならなかったのに」
「どうすれば良いか、どうしたいか、ちゃんと聞いておけばよかった」

……等々は、よく聞かれる嘆きです。けれど、いくら後悔しても後のまつり。親が亡くなってしまったら、ゴミもすべて相続しなければなりません。

親の家の生前整理については、両親が元気なうちに話すのは抵抗があるものです。それでも後から悔いを残さないように、少しずつ進めてみましょう。

 

死に向かう片づけではなく、よりよく生きるための片づけ

親の家の生前整理は、ひとつ間違えると「早く死ねばいいと思ってるのか!」にはじまり、いざ片づけはじめても、こちらが明らかにゴミだと思うような物でも、親にとってはゴミではないので捨てることができず、一進一退を繰り返す状態になりがちです。

親は整理整頓ができていなくても、一つひとつの物をどこで誰にもらった、いつどこで買ったということまで覚えているもの。さらに「こうやって使う」という予定(実際には使わないことが大半)が言える場合が多く、容易には捨てさせてもらえないのです。こんな具合に、一向に片づけが進まずイライラして喧嘩になることは珍しい話ではありません。

大切なのは、まず最初に、親にこれから「よりよく生きてもらうために片づけをする」という認識を子ども世代が持つこと。

生前整理はどうしても死にゆく準備を連想させますが、それでは互いに取り組みにくい課題となってしまいます。意図せず、死んだら使えないんだからなどと、口をついて出てしまうこともあります。

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物を捨てて減らすことが目的ではない

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