松下幸之助が創刊した雑誌が、いま、職場で読まれている理由

『PHP』は、心あたたまるエピソードや感動エッセイが詰まった雑誌。社員の人格形成や職場活性化にも役立つと、現在、全国1,000社以上の職場で愛読されています。
2020年02月18日 公開
旅に馴染みのない人から見れば、旅先での交流……ましてや現地の人に招かれてお宅訪問なんていうイベントは、まさに旅冥利に尽きる素敵な出来事だと思われるかもしれない。
たしかに、SNSに投稿したくなるような優雅な瞬間もあるが、その裏には何十倍という苦労が隠れているのだ。
作家であり、ポッドキャスト番組「さくら通信」も好評を博す⼀⼈旅マスターのさくら剛氏が、著書『海外旅行なんて二度と行くかボケ!』(産業編集センター)より、実際に体験した悶絶エピソードから旅人を待ち受ける試練を紹介し、トラブル対処法を学ぶ。
※本稿はさくら剛著『海外旅行なんて二度と行くかボケ!』(産業編集センター)より一部抜粋・編集したものです。
海外での現地の人たちとの交流というのは、やはり9割以上は悶絶の時間なのだ。現地のお宅訪問をしても、本当に心から楽しめる瞬間など1割程度に過ぎないのである。
だいたい衣食足りて心身ともエネルギーに満ち溢れているからこそ異文化交流を受け入れる余裕というのは出るもので、貧乏旅行で体力もメンタルも疲弊している時には、異文化などストレスでしかない(思い切った発言)。
特に、昔から今までテレビ番組の影響もあって「海外での交流」というと、日本と文明レベルが離れた場所での体験こそより貴重だと思われる傾向があるような気がする。
具体的にいえばカンボジアとかケニアなんかで住民と触れ合う方が、イギリスの知人にお茶に呼ばれるより難易度が高くて希少価値もあるイメージがあるのではないだろうか。
言葉が通じ面識もあり、同じ文化で暮らしている親戚のお宅訪問すら面倒なのだから、言葉がほぼ通じず衛生観念も食文化も全然違う見知らぬアラブ人のお宅を訪ねてリラックスなんてできるはずがないのである(アラブのイスラム諸国が最もお宅に招かれる確率が高いのです)。
日本人は繊細で潔癖なので「人の家の食器でごはんを食べるのに抵抗がある」という人も少なくないと思う。私もまさにそのタイプだ。
そんな潔癖な純日本人が、トイレの後には紙でなく指でお尻を拭く文化の地域でお宅に招かれ、家族のみなさんが特に洗った気配のない手で直におかずを鷲摑みにし、
「さあさあ、これ食べろ!」と脂ぎって黒ずんだお皿に盛ってくれた食材……、その食材を前にして「胃腸のご臨終を覚悟してでも人でいるべきか」「自らの心身の健康のために鬼になるべきか」
(出していただいた料理を笑顔で食べるのが人、ひと口程度で「もういらないです」と放り出すのが鬼)
についてひたすら悩む……、その葛藤と苦悩こそが現実のお宅訪問なのだ。
日本で暮らしていて「人でいるべきか、鬼になるべきか」について葛藤することなんて誰かを殺そうかどうか悩んでいる時くらいであろう。
そう考えると、つまり海外でのお宅訪問というのはだいたい人殺し一回分くらいのエネルギーを消耗する、それはそれは大変な行事なのである。
『PHP』は、心あたたまるエピソードや感動エッセイが詰まった雑誌。社員の人格形成や職場活性化にも役立つと、現在、全国1,000社以上の職場で愛読されています。
江戸に鯖縞模様の三毛猫が一番いばっている長屋があった。この長屋が舞台の「鯖猫長屋ふしぎ草紙」シリーズが時代小説ファン、猫好きの心をもわしづかみにしている。著者の田牧さんに物語誕生秘話を語っていただいた。
あまたいる戦国武将のなかから、各都道府県で一人ずつを選び、短編小説に。くじ引きの結果、第17回は滋賀県! 執筆は、いま最も勢いのある若手歴史小説家・今村翔吾先生です。
創業経営者にはいくつかの曲がり角があるといわれます。そんなときに経営者がとるべき対処法とは?
映画『罪の声』が今年10月30日(金)より公開される。物語の舞台は1984年の日本、劇場型犯罪が列島を震撼させていた。本作で主人公の新聞記者・阿久津を演じた小栗旬さんに、コロナ禍で感じたマスメディアの在り方や役者としての矜持について聞いた。
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